2007年12月18日(火)「しんぶん赤旗」

契約14人 正社員採用

青年たち 雇い止め打ち破る

光洋シーリング


 「やったぞ、ついに正社員だ」。労働者が偽装請負を告発し、直接雇用の契約社員にさせたトヨタ系の部品メーカー、光洋シーリングテクノ(徳島県藍住町)で、十四人の契約社員が、期限の定めのない正社員に採用されることが十七日、分かりました。直接雇用になっても短期契約で雇い止めにされるケースが問題となるなか、青年たちが不屈にたたかい正社員化を実現したものです。

 JMIU徳島地本が同日、徳島県庁で記者会見して発表しました。同社は、請負労働者二百人から契約社員に採用した人のうち四十七人を採用試験し、組合員を含む十四人を二十一日から正社員に採用します。

 仕事を終えた組合員が集まってきた組合事務所では十七日、「万歳、いいスタートだ」などと喜びの声がはじけました。

 勤続五年の男性(27)は「早く正社員になりたくて組合に入って、みんなと一緒にたたかってきました。本当にうれしい」。光洋シーリングテクノ分会の矢部浩史代表(42)は「有期雇用で雇い止めを許さず、正社員にできてうれしい。引き続き全員の正社員化を求めていく」と語りました。同じく直接雇用を求めてたたかう日亜化学分会の島本誠代表は、「ほんまにうれしい。私たちも後に続きたい」と力をこめました。

 同社では、青年労働者が二〇〇四年九月、JMIU徳島地域支部に加入し、正社員化を求めて立ちあがりました。〇五年十二月、徳島労働局に偽装請負を告発。組合つぶしをねらった雇い止め(解雇)を撤回させるなどしました。県も仲介に乗り出し昨年八月、直接雇用に切り替えることや、一定期間後の正社員化でJMIUと合意しましたが、最長二年十一カ月での雇い止めも予想されるなか、世論と運動を広げてきました。

 徳島地本の森口英昭委員長は「偽装請負を告発した組合員が自らのたたかいで正規雇用を勝ち取ったのは、全国でも初めてだと思う。大きな成果だ」と語りました。

 日本共産党国会議員団は労働者のたたかいを早くから国会で取り上げ、正社員にするよう繰り返し求めてきました。



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