2007年12月2日(日)「しんぶん赤旗」

イラク長期駐留に難関

新基地建設を禁止

米国防予算


 【ワシントン=山崎伸治】米国とイラクの両政府は近く、二〇〇八年夏以降の米軍のイラク駐留に関する交渉を開始します。ただ、先に成立した二〇〇八会計年度国防歳出法(国防予算)は、イラク国内に新たな米軍基地を建設することを禁じています。約五万人にのぼる米軍部隊を長期駐留させるためには、新たな協定を結ぶなどの措置が必要。イラク国内には長期駐留への反発もあり、米政府の狙いには難関が待ち構えています。

 国防予算は第八一一三項で「イラク米軍の恒久的な駐留を目的とした軍事施設や基地を設置すること」「イラクの石油資源に米国が支配を実行すること」には予算を支出しないと明記しています。これは「進歩議員連盟」共同議長のバーバラ・リー議員(民主党)が提案し、七月二十五日に可決した法案を反映したものです。

 ブッシュ大統領は十一月十三日に署名した際の「声明」で、同予算のいくつかの項目については実施を保留することを表明。しかし第八一一三項はそのなかには含まれていません。

 米側はこれまでも、協定を結んでイラクの施設を利用し駐留を継続するという考え方を示してきました。ゲーツ米国防長官をはじめ米高官は、在韓米軍がイラクでの長期駐留のモデルとなるとの考えを繰り返し表明しています。

 米韓両国は一九五三年の朝鮮戦争休戦協定締結直後に「相互防衛条約」を締結。米国が軍部隊を韓国の「領土内とその付近に配置する権利」を明記しています。

 米側が国内法である国防予算の規定を守るとすれば、こうした協定を結んでイラクの軍事施設を「恒久的に」利用するよりほかありません。しかし現状ではそうした協定にイラク国内から反発が出ています。イラク政府がなんらかの協力をしなければ、長期駐留の見通しは立ちません。



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