2007年11月19日(月)「しんぶん赤旗」

ゆうPress

未来へ 背中押された

ピース ナイト9

9条とともに 学生の思い


 「憲法9条の道を選びたい」とのアピールを確認した学生9条の会秋の大集会「Peace Night 9」(同実行委員会主催)。16日、早稲田大学(東京都新宿区)で開かれ、1100人の学生らが集いました。戦争放棄と軍隊の不保持を明記した憲法9条を変えて、日本を戦争のできる国にしようとの動きに対する学生自身の取り組みです。参加者や実行委員は何を考え、感じたのでしょう。(伊藤悠希、平井真帆 写真・吉武克郎)


 「私、これ興味ある。聞いていくから」とポスターを指さし、友人と別れて会場に来た女子学生(早稲田大学1年生)。「おばあちゃんが長崎出身で、小さいころから原爆の話を聞いていました。憲法を変えようという人は戦争の怖さを身にしみて知らないんだと思う」と話します。

 集会の進行とともに参加者が増え、第2会場もほぼいっぱいに。

 「憲法9条は変えない方がいいのかなと思います」と話す男子学生(早稲田大学2年生)は「考えることは大事なのでこの集会はよかった。頑張ってほしい」とのべて、会場を後にしました。

自分の言葉で

 教授の車に乗って参加した名古屋大学学生9条の会の女性は「人の多さにびっくり。学生らしさを全面に出していて楽しかった」とのべます。

 貸し切りバスに乗って来た中央大学の女子学生は「私にとって意義のあるものでした。自分の考えを発言していいって背中を押してもらえました」とうれしそうです。

 「Peace Night 9」を共催した早稲田大学9条の会の4年生は「今回は都内で開いたけど、全国でこういう取り組みが広がればいいな」と語っていました。

 実行委員会は会議を重ね、自分自身の言葉で9条のことを語れるようになろうと学習や各大学の経験交流をしてきました。

最初は1人で

 慶応大学では実行委員の生島愛さん=仮名=が最初は一人で宣伝していました。門前でビラを配っていると「頑張って」と友人に声を掛けられたり、他大学の実行委員やKHC(慶応)9条の会の協力も次第に得られるようになりました。学内で開いたプレ企画を通じて協力してくれる学生も出てきました。「ほんとは一人じゃなかった。苦労もあるけど、学内で主体的にかかわる人を増やしていきたい」と今後の抱負を語ります。

 学内では二人でビラをまくことから始めた法政大学の周防英司さん=仮名=。教授への賛同を広げたり、9条をどう思うかのアンケートも取りました。「わからない」という学生も考えながら応えてくれました。「こちらから訴えればみんな真剣に考えてくれると発見!」と話します。

 和光大学の男性(1年生)は集会の賛同人として参加した教授の言葉が自信になったとのべました。「学生が企画したら学生が来てくれるんだなと自信が持てた。集会をきっかけに明日からは9条の会に学生が多く参加してるんだと堂々と言えます」

 実行委員として当初からかかわってきた東京大学の女性(3年生)は集会を終えての感想をのべています。「みんなが心の底では平和が一番と思ってるんだなと実感できました。この集会は私にとって、未来を担う学生にとって、なくてはならないものになりました」


お悩みHunter

休み希望無視された辞めろということか

  グループホームのヘルパーになって2カ月、若い人が少なくてなじめず、仕事もまだ一人前扱いされてないようです。今月の勤務シフトで休み希望を出したら、2日とも別の日に休日が入りました。リーダーは、私に早く辞めよといってるのでしょうか。(24歳、男性、神奈川県)

3つの実践で気持ち伝えて

  労働基準法では、雇用者は労働者に対し、毎週少なくとも1回、または4週間に4回以上の休日を与える義務がありますが、労働者が希望する日に与えなければならないという義務まではありません。ただし、有給休暇は、あらかじめ申し出れば、原則として、その日に休むことができます。

 労基法39条は、雇用関係が6カ月以上継続した場合で労働者が全労働日の8割以上出勤した場合に有給休暇を取得できると規定しています。(6カ月未満でも就業規則で取れる職場もあります)

 あなたは2カ月なので、もう少しがまんする必要がありますね。

 ところで、休日の希望が受け入れられなかったからといって、辞めさせようとしていると思うのは、ちょっと考えすぎではないですか。年配者や家族のいる人の希望が優先されるのは、どこの職場でもあることですよ。

 あなたの職場での疎外感は、コミュニケーション不足が原因ではないですか? 自分からあいさつする、仕事の疑問は(相手の都合を考えて)素直に質問する、先輩のアドバイスには「勉強になりました。ありがとうございます」と感謝の気持ちを表現する、まずこの3点を実践してみてください。

 人は自分の姿を鏡を通してしか見ることができないように、他人に頼りにされたり感謝されたりすることで、自分の存在意義を感じるものだと思います。

 仕事を覚えようと前向きな気持ちで接すれば、職場がもっと楽しくなると思いますよ。


弁護士 岸 松江さん

 東京弁護士会所属、東京法律事務所勤務。日本弁護士連合会両性の平等に関する委員会委員。好きな言葉は「真実の力」。


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