2007年11月16日(金)「しんぶん赤旗」

韓国大統領選

与党系、候補一本化へ

和平で共通 経済政策に差


 韓国の与党・大統合民主新党と民主党は十五日、大統領選挙(十二月十九日投票)に向け、候補一本化と組織統合に向けた交渉に入りました。両党は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権発足時の与党が分裂した党で、いずれも軍事独裁政権を倒した民主化運動勢力が中心。民主新党の大統領候補・鄭東泳(チョン・ドンヨン)氏は十四日、「民主・平和勢力の勝利を目指す」と語りました。(面川誠)


 両党は十九日までに選挙管理委員会に党合併の登録を済ませる予定です。その後、鄭候補と民主党の李仁済(イ・インジェ)候補が二回のテレビ討論を行い、二十三―二十四日に行う世論調査で支持が高い方に候補を一本化します。

 候補一本化に向けては、鄭氏が優位です。同氏は▽市場万能主義でない経済の実現▽朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に転換▽イラクからの韓国軍撤退―などを主張し、大統領選挙は「平和勢力と守旧・冷戦勢力のたたかい」と訴えています。

 李仁済氏の政策は、朝鮮半島の平和構想では鄭氏と共通していますが、経済政策では市場開放と規制緩和を重視する傾向があります。両氏はテレビ討論で、それぞれの政策を国民に訴えます。

 両党は、もう一つの「与党系」政党である創造韓国党にも統合を呼び掛けています。これに対し、創造韓国党の文国現(ムン・グッキョン)候補は「政策的、理念的な一致のない統合は、古い政治への逆戻り」との立場で、今のところ統合には否定的ですが、党内には「民主化勢力は統合すべきだ」との声も少なくありません。

 選挙戦は現在、保守野党・ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)候補が支持率40%前後で一位を走ります。鄭氏は約15%で、ハンナラ党の元党首・李会昌(イ・フェチャン)氏に続く三位。与党系候補の一本化で、李明博氏との一騎打ちに持ち込むのが狙いです。

 今週に入って争点に浮上しているのが、韓国最大の財閥サムスングループによる検察幹部への不法ロビー活動疑惑。サムスンの元法務担当常務が内部文書をもとに暴露し、市民団体がサムスン会長らを刑事告発。これを受け民主新党と創造韓国党は十四日、左派野党・民主労働党と共同で、特別検察官を任命して捜査させる特別法案を国会に提出しました。今回の事件は、直接には盧政権への打撃となりますが、財閥と権力の癒着は軍事独裁時代の典型的な腐敗の構図。韓国メディアは「軍政与党の後継政党であるハンナラ党は『腐敗勢力と反腐敗勢力の対決』の構図が選挙戦に持ち込まれることを警戒している」と伝えています。

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