2007年11月4日(日)「しんぶん赤旗」

南京事件70年 勝訴受け集会

史実は勝つ

原告・夏さんら 改ざん許さない


 南京大虐殺の被害者で前日の東京地裁で名誉棄損の勝訴判決を勝ち取った原告の夏淑琴(かしゅくきん)さん(78)を迎え、「南京事件から七十年―史実は勝つ!」と題した集会が三日、東京都江東区で開かれました。約五十人の参加者はこれまでの運動を確信にし、歴史の改ざんを許さない決意を新たにしました。主催は「南京への道・史実を守る会」。


 日本軍による南京大虐殺で家族七人が殺された夏さんは「ずっと悲しみを背負ってきた」と話しました。被告の東中野修道・亜細亜大学教授の著書のなかで、ニセ被害者とされたことを知ったときは、あまり気にしなかったといいます。しかし、「死んだ家族を思い出すと怒りを禁じえなかった。私は自分の口で多くの人に体験を伝えようと思った」とのべました。

 夏さんは「(裁判で)残念だったことは私をひぼう・中傷してきた東中野氏に最後まで会えなかったことだ」と繰り返し語り、出廷しなかった同氏を批判しました。最後に「これからは戦争のない世界を求めたい。日中友好であることが私の願いです」とのべました。

 中国の談臻(だんしん)弁護士は「日本の右翼は歴史を改ざんし続け、いつか葬ることができると思っているかもしれない。しかし、それは日本の民衆を葬ることになる」とのべ、「歴史にきちんと直面し、清算することは日本の利益にかなうことだと信じる」と語りました。


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