2007年10月31日(水)「しんぶん赤旗」

主張

日本平和大会

新たな情勢にこたえる成功を


 日米軍事同盟打破、基地撤去二〇〇七年日本平和大会が、十一月二十三日から二十五日にかけて、沖縄で開催されます。(国際シンポジウムは二十二、二十三両日)

新テロ特措法の阻止へ

 インド洋での自衛艦による補給活動は、アメリカによるアフガニスタンの空爆を支え、罪なき市民の命を奪い、テロを拡大する結果を生み出しています。アメリカはこの「継続」を要求し、安倍前首相は「職を賭して」と継続を対米約束しましたが、中断が避けられないとわかり、政権を投げ出しました。福田内閣に代わっても現行のテロ特別措置法は延長することができず、十一月一日で期限切れを迎えます。

 憲法違反の自衛隊の海外派兵が、日米同盟の要求にもかかわらず、いったんであれ、政府が撤退命令を出さざるをえないところまで追い込んだのは、大きな成果です。さらに院内外で力を合わせ国民世論を広げるなら、給油活動を延長するための新テロ特措法を阻止し、イラク特措法も廃止し、自衛隊を撤退させることは可能です。これを実現するなら、アメリカいいなりに自衛隊を海外に派兵させてきた「戦争する国づくり」路線を阻止し、憲法改悪勢力に大きな打撃を与えるものになります。

 参院選挙後の情勢の新しい激動のなかで、いま新テロ特措法を阻止するたたかいでも、米軍基地の再編強化に反対する取り組みでも、「声をあげれば政治を動かすことができる」という確信が広がっています。

 平和大会はこうした全国の運動を結集して交流し、確信をひろげ、焦点となっている諸課題での取り組みを発展させるための総決起の場です。同時に、基地撤去、日米軍事同盟打破を掲げる平和勢力が、参院選後の新しい情勢のもと、日本の平和と政治のあり方を探求してゆく大会としても重要な場になります。

 また沖縄で開かれることしの大会は、いま沖縄で県民ぐるみの運動がくりひろげられている、沖縄戦「集団自決」の歴史を改ざんする教科書検定意見の撤回を求める運動に、固く連帯する大会としても、重要性を増しています。

 大会はこの沖縄県民のたたかいに連帯し、沖縄戦と侵略戦争の真実を学び、検定意見を撤回させ、侵略戦争美化を許さない運動を発展させることを重視して開かれます。検定意見を撤回させる沖縄と本土の連帯した力を強める―この点でも大きな意義を持つものです。

 さらに大会は、沖縄の名護市辺野古への新基地建設反対、東村高江のヘリパッド建設反対など、米軍基地強化反対のたたかいと熱く交流し、岩国、横須賀、座間はじめ正念場を迎える全国の米軍基地強化反対のたたかいを総結集し、米軍基地強化反対運動の新たな発展をつくりだす場です。大会には米軍基地に反対してたたかっている海外代表も参加し、米軍基地反対の国際連帯も深めます。大会最終日には、新米軍基地建設予定地の米軍キャンプ・シュワブ基地を包囲する「人間の鎖」行動を行います。これは米軍基地の再編・強化に反対する全国と沖縄の連帯を示す重要な機会になります。

全国からの代表の参加で

 この平和大会に、全国と沖縄から多数の代表を送りましょう。

 そして、参院選挙での与野党逆転が切り開いた新しい条件と可能性のもとで、平和の願いを実現し、日米軍事同盟を打ち破る新たな展望をつくり出す大会として、大きく成功させることが求められています。


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