2007年10月19日(金)「しんぶん赤旗」

大阪・泉南アスベスト被害者

早期解決 親会社に迫る

三菱マテリアルに要請


 加害企業の親会社として指導を徹底して―。三好石綿(現三菱マテリアル建材)の大阪工場(大阪府泉南市)がまき散らしたアスベスト粉じんによって生命・健康被害を受けた被害者や遺族とその支援者らが十八日、同社本社(東京都中央区)とその親会社の三菱マテリアル本社(同千代田区)を訪ね、早期解決に向けての対応を求めました。


 要請を行ったのは被害者や遺族らでつくる「旧三好石綿被害補償請求人団」と、「泉南地域の石綿被害と市民の会」を代表して上京した四人。これまで三菱マテリアル建材や三菱マテリアル大阪支社と交渉してきましたが、謝罪や具体的な補償案は提示されていません。加害企業の親会社としての社会的責任と、子会社への指導を徹底するようにと、今回初めて三菱マテリアル本社を訪ねました。

 市民の会の柚岡一禎代表によると、午前十時から始まった要請で三菱マテリアル側は「被害者のお話はわかった。親会社として、この問題を放ってはおかない」と回答。一方で、具体的な対応については「話を建材に伝える、建材が解決するでしょう」という言葉にとどまりました。

 要請後、取材に応じた請求人団代表の南和子さん(64)=泉南市=は「父は肺を患ってベッドから転がり落ちるほど苦しんで亡くなった」と語り、「親会社として責任を持って一緒に対応するという一言がなかったのは残念で物足りない。解決に向けて取り組んでほしい」と訴えました。

 市民の会のメンバーとして要請に参加した日本共産党の大森和夫泉南市議は、「被害者の高齢化が進むなか、早期解決が迫られている。泉南市長も企業の誠実な対応を求める発言をしており、加害企業が謝罪して社会的責任を果たすよう追及していきたい」と話しました。

 請求人団の代表らは、同日午後三時には三菱マテリアル建材と交渉。補償対象の拡大、将来にわたる補償体制の整備、誰でも容易に利用できる検診体制、被害者の「掘り起こし」作業―を実施するように申し入れました。


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