2007年10月18日(木)「しんぶん赤旗」

「マルクス、エンゲルスの革命論」

不破社研所長が講義

第2回「科学的社会主義研究講座」に500人


 日本共産党中央委員会が主催する第二回「科学的社会主義研究講座」が十六日、党本部で始まりました。同講座は昨年、エンゲルスの『フォイエルバッハ論』をテキストに開いた第一回に続くもの。講師は、同じく党社会科学研究所の不破哲三所長です。

 今回の主題は「マルクス、エンゲルスの革命論」。講義は、(1)『共産党宣言』と一八四八年革命(2)四八年革命後のヨーロッパ(3)インターナショナル(4)多数者革命(5)革命の世界的展望と過渡期論―の順序で、二週間ごとに開催し、十二月十一日に終講の予定です。

 会場となった本部大会議場には、常任幹部会委員をはじめ、党本部、首都圏の四都県委員会・地区委員会の常任活動家など約五百人が一堂に会し、多目的ホールも会場に追加されるなど、壮観な講座になりました。参加者は開会前から詰めかけ、教科書のないことを補うため講師が編集した二十五ページの文献資料に目を通し、熱心にメモをとっていました。

 不破氏は、最初に「なぜマルクス、エンゲルスの革命論を研究するか」について解明しました。その上で背景となる十九世紀のヨーロッパの情勢、革命家マルクス、エンゲルスの出発点、革命理論を一新した史的唯物論の意義、『共産党宣言』の革命戦略と四八年革命によるその試練などについて、“歴史のなかでマルクスを読む”立場で講義しました。

 約三時間に及んだ講義の中で不破氏が一八四八年のヨーロッパ革命の際、マルクス、エンゲルスが発行した「新ライン新聞」の復刻版を開き、全面赤いインクで刷られた終刊号を示すと会場からどよめきが。さまざまなエピソードをユーモアを交えて紹介する講義に笑いが起きました。

 参加者からは「講義についていけるか不安でしたが、とてもおもしろかった」(埼玉の民青同盟の女性)、「『共産党宣言』が書かれた当時のヨーロッパの情勢がどうだったのか地図をもとに話されたところが、古典に接する上で大変重要だと感じました」(千葉県東葛地区の男性)、「新しい発見の連続でした。“革命論を歴史の中で読む”とはどういうことなのか、今日受けた衝撃の大きさから考えてみると、今までの古典の読み方から飛躍する何かを与えられそうな気がしました」(民青中央グループの男性)などの感想が寄せられました。


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