2007年10月9日(火)「しんぶん赤旗」

ベネズエラ大統領提唱の新党

与党 対応分かれる

今月中にも結成大会


性格見てから共産党は判断

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(写真)ベネズエラ共産党から新党に合流した人々の会議=9月9日

 ベネズエラのチャベス大統領は新しい革命政党として統一社会主義党の結成を提唱し、革命を支持する人びとに参加を訴え、全与党に合流を呼びかけました。これにたいし五百六十万人以上が入党登録し、全国に結成された一万四千にのぼる社会主義大隊と呼ばれる支部討議を経て、今月中にも結成大会が開かれる予定です。

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(写真)ベネズエラ共産党のカレーラ議長

 与党勢力のいくつかは早々と新党合流を決めましたが、比較的大きな与党のうち社会民主主義党(PODEMOS)、「みんなのための祖国党(PPT)」とベネズエラ共産党(PCV)は、革命への全面的な支持を表明しつつも、組織的な解党には踏み切っていません。

 ベネズエラ共産党は三月の臨時党大会で、新しい革命党の結成を支持し、イデオロギー分野などで協力するとしながらも、党としての合流は新党の性格をみてから決めるとの方針を定めました。

 その後、中央委員四十一人中、十七人が新党に合流することを表明。この人たちは中央委員だったヘスス・ファリア氏を調整者として、意見の調整、意思疎通をはかっていくことを確認しています。機関紙の発行も具体化しました。

 合流組の実質的なリーダーとされているロベルト・エルナンデス国会第二副議長は、「現在は、社会主義への移行に向かう民族解放の段階にある」と述べ、すでに百数十万人が参加した「社会主義大隊」で社会主義の理念にとどまらず、その具体化である憲法改正案の討議が行われているのは新党にとって大きな強みだと強調します。

 一方、共産党のヘロニモ・カレーラ議長は、「大統領と革命路線への全面的支持は解党と新党への合流を自動的に意味するものではない」と述べ、合流は「新党のイデオロギーにかかっている」と強調します。共産党にとって新党に合流する条件が生まれない場合、政権との関係はどうなるのか。カレーラ議長は「政権側が決めること」といいます。

(カラカス=松島良尚 写真も)


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