2007年9月23日(日)「しんぶん赤旗」

脱・車社会の新交通を

路面電車普及へ全国大会


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(写真)次世代路面電車(LRT)の効果について報告されるフォーラム=22日、京都市

 次世代型路面電車(LRT)の普及を目指し活動している全国の市民団体が二十二日、京都市上京区の同志社大・寒梅館で「人と環境にやさしい交通をめざす全国大会」を開きました。全国の四十三団体が参加する「全国・路面電車ネットワーク」などの主催。一昨年六月の宇都宮市での開催以来で、二回目です。

 排ガス放出による環境汚染や道路渋滞などが深刻化する中、LRTは車にかわる代替交通システムとして、その効果が期待されています。

 午後のフォーラム冒頭にあいさつした同大会実行委員長の内藤正明・京のアジェンダ21フォーラム代表は、日本が温暖化効果ガスの6%削減を確約した京都議定書について「最大の任務である議定書が守れないのではないか、非常に危ぐしている。脱・車社会のためには、代替措置を考えないといけない。この大会を契機に、京都から新しい交通システムが生まれる第一歩になることを切に願っている」と語りました。

 昨年七月に、国内では五十八年ぶりに路面電車を新規導入した富山市からは、開業後、電車利用客数が倍増した点や、車使用の抑制、車を自由に使えない高齢者などの外出を促したと考えられることなどの効果が報告されました。また、京都市民らによるパネルディスカッションも行われました。

 午前中には、八セッションに分かれ、欧米での公共交通システムの現況などの研究発表や、東京急行世田谷線(路面電車)を活用した取り組みなど、各地での経験について提言や報告が行われました。


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