2007年9月7日(金)「しんぶん赤旗」

保育所3倍化へ予算

ドイツ政府が閣議決定

州に代わり異例の支出


 【ベルリン=中村美弥子】ドイツ政府は五日の閣議で、三歳以下の子どもを預かる保育所の大幅増設のために連邦政府が拠出する予算額を決定しました。

 慢性的な保育所不足が少子化の一因となっていると指摘されてきただけに、政府の保育所拡充計画とその予算化はドイツの少子化対策にいっそうの弾みをつけるものとして期待されています。

 フォンデアライエン家庭相は今年二月、全国で二十五万カ所ある保育所の数を二〇一三年までに七十五万カ所へと三倍化する計画を発表。三歳以下の乳幼児の三分の一が保育所に入所できるようにしたいと意欲を示しました。総額百二十億ユーロ(約一兆九千億円)の予算が必要だとされるなか、その負担について連邦政府と十六の州政府は協議を重ね、八月末に合意に達しました。

 閣議は、連邦政府が一三年までに合計四十億ユーロ(約六千三百億円)を拠出することを決定。今年は二十一億五千万ユーロの補正予算を組み、〇九―一三年は付加価値税(消費税に相当)の税収から十八億五千万ユーロ、一三年以降は毎年七億七千万ユーロの予算を計上するとしています。

 シュタインブリュック財務相は会見で、教育は本来は州政府の管轄であるにもかかわらず、連邦政府が異例の財政支出を決定したのには、将来の世代への投資が不可欠だとの判断があると指摘。保育所増設について、「子どもを持つ女性がこれまで以上に仕事ができるようになる。これは、男女平等を実現する上で欠かせない」と意義を語りました。

 フォンデアライエン家庭相も、「仕事と家庭との両立を可能にするために、希望者全員が保育所に入所できることを保障することが必要だ。幼児教育の機会平等を実現する上でも重要だ」と強調しました。

 ドイツでは、少子化克服が大きな課題となっています。〇五年の合計特殊出生率(一人の女性が一生のうちに産む平均子ども数)が一・三四で、欧州連合(EU)加盟二十七カ国平均の一・五一(〇五年)を下回っていました。


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