2007年8月21日(火)「しんぶん赤旗」

大敗の余波収まらず

公明 月内に選挙総括


 過去最低の九議席にとどまった参院選結果を受け、公明党は二十二日に全国県代表者会議を開き、今月中にも総括を取りまとめることにしています。しかし、九日の中央幹事会では選挙区で落選した議員から、「なぜ安倍晋三首相に厳しいことが言えないのか。支えていていいのか」と党執行部をなじる声が上がるなど、歴史的大敗の余波は収まりそうにありません。

 公明党にとって今度の参院選は、太田昭宏代表、北側一雄幹事長という新体制に移行して初の国政選挙。公明党と政教一体の創価学会にとっても、原田稔会長になって初めての国政選挙であり、春のいっせい地方選とあわせ「本門の池田門下の初陣」と位置づけてきました。

 しかし、選挙区では埼玉、神奈川、愛知が次点となり、十八年ぶりに選挙区候補が落選。過去最高得票を目指した比例区では、逆に前回参院選から約八十六万票減となりました。四十選挙区で推薦した自民系候補も、当選は十七人にとどまりました。

 一九九九年に連立与党入りして以来、創価学会・公明党は、自民、民主が競り合う選挙区で学会票を自民党候補に流し、その見返りを比例区で受け取るというバーター戦術をとってきました。この戦術も、悪政に対する圧倒的な怒りの前に崩壊した形です。

 選挙後には、公明党幹部から「暴走機関車に乗り込み、ブレーキをかけていたつもりだったが、国民からは一緒に石炭をくべていると思われていた」(「産経」七月三十一日付)との発言がもれたと報じられました。

 ところが、太田代表は早々と「小泉、安倍の改革路線を国民が否定したのではない」(七月二十九日)と表明。憲法改悪を核心とする安倍首相の「戦後レジーム(体制)からの脱却」路線に追随して改憲手続き法を強行してきたことや、小泉「構造改革」以来の社会保障の切り捨てと自らが主導した定率減税廃止などの庶民大増税などによる貧困と格差の深刻化には一言もふれていません。

 逆に、「『政治とカネ』の問題や、年金記録問題、大臣の不規則発言や振る舞いなど、(共通して)『何かものを隠している』ということがあった」(太田代表、公明新聞八日付)と、いわゆる“逆風三点セット”に敗因を矮小(わいしょう)化しています。

 同党国会議員のブログやホームページでも、「『年金記録・政治とカネ・閣僚発言』の部分が大いに影響」(谷合正明参院議員)、「(三点セットは)候補者にとっては、後ろから鉄砲を撃たれているような気持ちで、さぞや無念であったろう」(上田勇衆院議員)と、自らには責任がないかのような態度です。

 「格差問題で国民の不満が鬱積(うっせき)していた」と分析する赤松正雄衆院議員も、「自立・自助の時代における弱者の味方であるとの主張に徹し切れなかった」と、説明不足がいけなかったとの立場です。

 国民の厳しい審判を受けながら「悪政戦犯」に目をつぶるのでは、今後も自民党の暴走にアクセルを踏むことになりそうです。


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