2007年8月20日(月)「しんぶん赤旗」

宗派間暴力 克服を

イスラム教聖職者が声明

イラク治安悪化


 【カイロ=松本眞志】中東域内を中心に活動する宗派を超えたイスラム教聖職者のグループは十六日、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで、イラク国内での宗教や宗派の違いを理由にした暴力を非難する声明を発表しました。イラク北部で十四日に起きた、五百人以上が犠牲になったとされるヤジディ教徒虐殺事件の直後に出されたものです。


 声明は、イラクでの治安悪化を米軍の「占領の結果だ」と指摘したうえで、「(イスラムの)神は、イスラム教徒、キリスト教徒などを問わず、罪のない人々を殺害することを禁じている」と主張。「宗教の名による排除の主張によって引き起こされたすべての流血行為は、犯罪的殺人行為だ」と宗派間抗争を批判し、「イスラム社会、政治指導者、聖職者、メディアが責任をもって宗派間紛争の危機を克服するよう求める」と訴えています。

 中東電子サイトのミドルイースト・オンラインによると、声明に署名したのは、中東各国のイスラム神学校などで活動し、信徒に大きな影響力を持つムフティー(イスラム法学の意見書を発布し、イスラム法の解釈とその適用を示す資格をもった高位聖職者)ら四十人です。

 UAEの国営首長国通信は、署名した聖職者は、エジプト、シリア、サウジアラビア、イエメン、カタール、クウェート、モロッコ、レバノンのアラブ諸国からだけでなく、イランやベルギー、ボスニア・ヘルツェゴビナなど非アラブ国、欧州からも参加したと報じています。



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