2007年7月17日(火)「しんぶん赤旗」

治安部隊訓練後 撤兵を

英超党派有識者委員会が報告

イラク


 【ロンドン=岡崎衆史】英国のイラク戦略を協議する超党派の有識者からなる「イラク委員会」は十四日、最終報告書を発表し、イラク情勢改善に向け周辺国との協力など政治的努力を重視するよう促すとともに、イラク治安部隊の訓練が完了次第英軍を撤退させるよう求めました。

 委員会は米国のイラク研究グループ(ISG)の英国版として、シンクタンクの外交政策センターと民放テレビ・チャンネル4が、パディ・アシュダウン元自由民主党党首などの有力政治家を共同議長に迎えて設置。報告はブラウン首相に提出され、政府のイラク政策に影響を与える可能性もあります。

 報告は「連合軍の最初の過度の期待がイラクで達成されえないのは明白だ」と指摘し、英政府に対して「目標の見直し」を要求。イラクの領土保全、地域の安定、テロ組織アルカイダの基地化の阻止などを目標にするよう求めました。

 さらに、その達成のため「状況は軍事的手段のみでは改善されない」として、イランやシリアを含めた周辺国やより広範な国際社会の協力を得て「国連安保理の管轄下で緊急かつ精力的な国際的政治努力が必要だ」と強調しました。また、イラク経済安定のためのロードマップ(行程表)の策定、難民・避難民の支援、地域安定のための中東和平についても努力を求めました。

 一方、ブレア前政権が英軍のイラク撤退を「治安状況の改善」によって判断するとしていたことについて、英軍が駐留するバスラの治安が改善していないことを挙げ、「現在の政策は行き詰まっている」と批判。英軍の任務を戦闘からイラク治安部隊の訓練に限定し、「訓練が完了次第撤退すべきだ」と指摘しました。また、イラク治安部隊への治安権限は、「治安状況がよくないままでも」治安維持任務を実施する能力があるならば移譲されるべきだと強調しました。

 委員会のアシュダウン氏以外の共同議長は、マーガレット・ジェイ元上院院内総務(労働党)、トム・キング元国防相(保守党)です。



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