2007年7月14日(土)「しんぶん赤旗」

南ア共産党が大会

党員倍増 5万人を超す


 【ポートエリザベス(南アフリカ南部)=豊田栄光】南アフリカ共産党第十二回党大会は東ケープ州ポートエリザベスで十一日に開幕し、実質討議に移った十二日、ブレイド・ヌジマンデ書記長が中央委員会を代表して、五年前の前大会以後の活動を総括する政治報告を行いました。

 ヌジマンデ書記長は二〇〇二年七月の前党大会当時、二万五千人だった党員が五年間で倍増し、五万千八百七十四人になったと報告。これにともない、大会決議や役員選挙などに投票できる代議員は千八百人を超え、八十六年の歴史を持つ同党の大会としては史上最大規模となりました。

 南アでは、少数派の白人が支配するアパルトヘイトと呼ばれる人種差別の政治体制が、アフリカ民族会議(ANC)を先頭とした長期にわたる闘争で打倒されました。一九九四年に全人種参加の選挙が実現し、ANC政権が誕生しました。南ア共産党も与党として閣僚を出してきました。

 南ア政府はアフリカ民族会議(ANC)、南ア労働組合会議(COSATU)と南ア共産党との「三者同盟」を基盤にしています。しかし、ANCと政府がすすめる公的部門の民営化など新自由主義的な路線の結果、新たに百万人を超す失業者が生まれるなどの現状から、党内からはANCとの関係を見直すよう求める声もあがっていました。

 政治報告の中でヌジマンデ書記長は、三者同盟の強化を強調しつつ、「ANCは社会主義者の組織ではないが、資本家の組織でもないはずだ」と述べました。

 来賓として参加したANCのカレマ・モタンテ書記長は、「南ア共産党はANCの闘争において最も信頼する政党。社会主義革命は必要だ」と連帯のあいさつをおくりました。大会はひきつづき大会決定「南アにおける社会主義への道」、規約改正提案などを論議します。

 日本共産党中央委員会は、「国民のくらしと民主主義を守るたたかいをさらに進め」、大会が大きな成功をおさめるよう希望するとのメッセージを送りました。


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