2007年7月3日(火)「しんぶん赤旗」

「大企業減税見直し」いえる党だから

共産党 庶民増税反対きっぱり

自公も民主も 大企業を優遇


 住民税増税への怒りが沸騰するなか、「共産党がんばれ」の声が日本共産党のホームページ(HP)の負担増シミュレーションに多数寄せられています。「大企業減税を見直せ」と主張し、庶民増税反対の旗を掲げる政党が日本共産党だけだからです。


 日本共産党は、参院選挙にのぞむ十二の重点政策のなかで、住民税増税の中止、すでに実施された増税分については「戻し税」方式で国民に返すことを求め、消費税の増税にきっぱり反対しています。

 民主党は「民主党の政策十本柱」に「庶民増税中止」という柱はありません。高齢者への増税(公的年金控除縮小・老年者控除廃止)を「元に戻します」という項目はあるものの、いま家計を直撃している庶民増税への反対表明はありません。消費税については「将来、消費税の増税は不可避だ」(鳩山由紀夫幹事長、六月二十五日の講演)という立場です。

税率戻せば

 日本共産党は「大企業減税を見直せ」という政党だからこそ、庶民増税反対の「たしかな」旗がたてられます。大企業の法人税率を十年前の水準に戻すだけでも四兆円の財源が生まれると提案できるのも、日本共産党ならではです。

 自民・公明政権は定率減税を二〇〇七年に廃止しました。増税額は約一兆七千億円。同政権が〇七年度の税制「改正」で実施した大企業・大資産家減税(減価償却制度の見直しと証券優遇税制の延長)の約一兆七千億円をやめれば、庶民増税を中止し元にもどす財源ができます。

 日本経団連はさらに法人実効税率を現行の約40%から30%に引き下げろと要求しています。その財源を問われた御手洗冨士夫日本経団連会長は「(『御手洗ビジョン』に消費税率について)二〇一一年までに2%、一五年までに3%ぐらい上げると明確に書いてある」(二月二十六日の記者会見)と明言しています。法人実効税率を10%引き下げるための財源は五兆円前後。ちょうど消費税2%分にあたります。

自民以上に

 民主党は「2007参議院選挙政策リスト」で「現行の法人税率は当面維持します」と大企業増税は主張せず、研究開発減税などは「拡大します」としています。

 それもそのはず。民主党は自民党以上に大企業減税に熱心だからです。

 民主党の前身会派である民友連と自由党は九八年の法人税率引き下げに、“もっと引き下げるべきだ”との立場で反対しました。

 いま問題になっている大企業・大資産家減税も、民主党はすでに〇三年度税制「改正」で提言。減価償却制度の拡充や「株式譲渡益課税の時限的なゼロ税率適用」まで提案していました。

表

 戻し税 納税した税金を戻すこと。日本共産党は、2007年の定率減税全廃と税源移譲による住民税の増額分から、所得税の減額分を差し引いた増税分(すでに実施された分)を国民に戻すことを提案。戻し税は、政府が1977年と98年に定額減税方式で実施した例があります。



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