2007年7月1日(日)「しんぶん赤旗」

イラク米兵

戦死6月も100人超

議会、撤退要求強める


 【ワシントン=鎌塚由美】イラクで六月に戦死した米兵の数が六月二十九日、百人を超えました。三カ月連続で百人を超えたのは初めて。四月から三カ月間の死者の総数は、三百三十人を超え、これまで最悪だった二〇〇四年十一月から〇五年一月の三カ月間の三百十六人を大きく上回りました。米議会内では撤退要求が強まっています。


 国防総省の発表や米メディアの報道を基に戦死した米兵の数を数えている非政府組織(NGO)「イラク連合軍犠牲者」によると、二〇〇三年三月の開戦以来の米兵死者数は三千五百七十七人(二十八日現在)。四月と五月の死者は、それぞれ百四人、百二十六人でした。

 ブッシュ大統領は一月、世論の反対を押し切ってイラクへの増派を決定。しかし、治安は回復するどころかますます悪化し、米兵の死者が続出しています。

 ブッシュ政権は国民に忍耐を求めていますが、与党・共和党の長老ルーガー上院議員(前議会での上院外交委員長)は二十七日、「イラクでの米軍の再配置計画が遅れれば遅れるほど、作戦の成功の可能性は少なくなる」と述べ、増派政策に異議を申し立てました。ルーガー議員はこれまで、民主党提出の撤退要求決議案に反対票を投じてきました。

 一方、野党・民主党のペロシ下院議長は二十九日の記者会見で、来年四月一日をイラク駐留米軍の主要戦闘部隊の撤退期限とする法案を七月に提出する方針を明らかにしました。



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