2007年6月30日(土)「しんぶん赤旗」
旧住宅公団20万戸削減
全戸数の26%
規制改革会議の動き先取り
都市再生機構(旧住宅公団、小野邦久理事長)が全国の賃貸住宅を約二十万戸も削減するという計画が明らかになったことは、全国の約六百団地、戸数にして約26%に相当するだけに、衝撃的なものです。
削減計画を検討していることを示す内部資料によると、約七十七万戸ある賃貸住宅を「エリア毎(ごと)の再生・活用戦略と各類型の事業価値の比較検証」によって類型設定するとして、「A」―「G」の七つの基本的類型に分けています。
このうち、類型「E」とされた「他用途活用団地」は、大規模団地を集約化し、30―40%程度削減し、それによって生まれた用地を他用途に活用しようとする「E(1)」はじめ、団地をつぶし、更地化して売却する「E(2)」、民間売却や居住者への払い下げも検討する「E(3)」に分類。計二百十七団地を対象に約十六万七千戸を削減しようとするものです。
類型「F」とされた「譲渡団地」は、いわゆる市街地のげたばきアパートの賃貸住宅で、地権者(地主)などに譲渡、売却するとされ、対象団地は二百四十八団地で約二万六千戸です。
類型「G」とされた団地は、民間から借り受けた住宅を返却しようとするもので、百二十九団地、約七千戸です。
「E」「F」「G」あわせて、五百九十四団地、約二十万戸が削減されることになります。
機構の各支社ごとに設置された「ストック再生事業チーム」が作成した資料によると、各支社が先の「類型」別に各団地をリストアップしていることがわかります。同資料は、団地の所在地、戸数、徒歩・バスなどの交通アクセス、募集家賃、専用単価、空き家率などを詳細に記載し、最後の欄に「本社査定案」が明記されています。
内閣府の規制改革・民間開放推進会議(草刈隆郎議長)は昨年十二月二十五日に「機構のもつ七十七万戸の賃貸住宅について削減目標を明確にすべき」だとの第三次答申を出しました。
ところが、内部資料が作成されたのは、同会議でその議論がおこなわれていた真っ最中の同年十一月二十二日。機構側が「答申」に対応するため事前に削減目標算定の作業をすすめていたとみられます。
公共住宅として守る
全国公団住宅自治会協議会の井上紘一事務局長の話 私たちは、規制改革会議の答申に対して「異議あり」の声をあげ、各党国会議員の支持・協力を得て、公共住宅と居住者の居住の安定を守る運動を進め、全国の団地自治会長署名を首相官邸に提出しました。今回の内部資料は同会議の指示に従って都市機構が削減計画を策定していることを明らかにしたもので、その内容に衝撃を受けました。私たちは公団住宅を公共住宅として守るためにがんばります。

