2007年6月8日(金)「しんぶん赤旗」

「戦前の再来」「平和運動は敵か」

各紙 自衛隊の国民監視に批判の声


 「戦前の再来のようで戦慄(せんりつ)が走る」――日本共産党が告発した自衛隊の情報保全隊による違憲・違法の国民監視活動について、七日付の全国紙・地方紙は関係者の怒りの声を伝えるとともに、社説でもとりあげるなど、批判が広がっています。

 一面トップで報じたのは、沖縄タイムス、琉球新報、高知新聞、大分合同新聞、新潟日報など。被爆地・広島の中国新聞は「平和運動を国民の敵とみなすのか」などと関係者の声を伝えています。沖縄戦で旧日本軍による集団自決強要が起きた沖縄では、「軍の暴走の兆候で、自衛隊支持の国民にさえ不信感を生むだろう」との声を掲載。高知新聞も「国民を守る自衛隊が、その国民を監視するというのはどういうことか」「戦前に戻す気だ」などの県内関係者の怒りを報じています。

 全国紙でも「朝日」は、通常二本掲載する社説を一本にしぼって「自衛隊は国民を監視するのか」と批判。「戦前、軍隊内の警察だった憲兵隊がやがて国民を監視し、自由を抑圧する組織に変わっていった」という歴史的教訓をあげ、「自衛隊を『軍』にするという憲法改正案を政権党の自民党が掲げている現状」に注意を喚起しています。

 「東京」も、解説記事で「(安倍政権は)『美しい国』づくりを唱え、復古色を強めているとも指摘されているだけに、戦前・戦中の特高警察を想起させる情報収集活動は、その正当性がなおさら問われることになる」とのべています。


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