2007年6月7日(木)「しんぶん赤旗」

コムスン指定不許可に

介護事業の不正申請新規・更新で処分

　厚生労働省は六日、グッドウィル・グループ（ＧＷＧ）の子会社で、訪問介護最大手のコムスン（東京都港区）が、不正な手段で介護サービス事業者の指定申請をおこなったとして、訪問介護事業所だけでなく同社のすべての事業所の新規指定と更新を二○一一年十二月まで行わないよう都道府県に通知しました。

　全国で介護サービス事業所を二千八十一カ所展開する同社は事業の大幅縮小を余儀なくされ、撤退の可能性も出てきました。厚労省は利用者のサービス確保に努めるとしていますが、同社のサービスを利用する約七万人への影響は必至です。

　昨年四月施行の改定介護保険法に基づく措置で、介護サービス事業者に対するこうした処分は初めて。同省によると同社は東京、岡山、青森、群馬、兵庫の各都県で実際に従事していないホームヘルパーを常勤職員と偽るなど不正な手段による指定申請をおこなっていました。

　介護サービス事業所は六年ごとに指定を更新しないとその効力を失い、介護保険サービスが提供できなくなります。同社の事業所は○八年四月から指定の更新ができなくなり、○八年度には千四百二十四事業所に減少、一一年度には四百二十六事業所にまで減ります。

　同社は「（指導を）重く受け止め厚労省の指導に従い、サービスの継続と従業員の雇用確保を最優先に責任を果たす」とのコメントを出しました。

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