2007年5月19日(土)「しんぶん赤旗」

霊感商法被害40億円 06年

対策弁連が相談を集計 1300件、前年比11億円増


 統一協会による霊感商法の被害相談は二〇〇六年だけで千三百件、約四十億円と、前年比で十一億円も増えていることがわかりました。全国霊感商法対策弁護士連絡会が十八日、札幌市で開いた全国集会で報告しました。

 同弁連所属の弁護士や各地の消費センターに持ち込まれた相談を集計したもの。報告した渡辺博弁護士(同弁連東京事務局長)は「身ぐるみはがされてもなお、被害を訴えられない人が大勢おり、実被害は相談の数十倍になるだろう。全国的に増え、広がっている」と指摘しました。

 霊感商法は“先祖が霊界で苦しんでいる。全財産を供養しないと救われない。子どもも苦しむ”などと脅して物を買わせたり献金させたりする手口。以前は高額な多宝塔やつぼを売りつけたり、福祉を装った訪問販売やインチキ募金が主流でしたが、最近はこれに加えて直接、現金を出させる「献金・浄財」なども目立っています。

 統一協会は最近、日本で集めた資金をもとに韓国でさまざまな事業を展開。都市部や各地のリゾート地を買い占め、教祖文鮮明の“王宮”やホテル、工場、病院などを手当たり次第に建設し、その後の運営資金の送金指示も相次いでいるといいます。

 渡辺弁護士は「天法(文鮮明の教え)は地法(法律)に優先するという考えで、マルチ商法などにも手を広げる可能性がある」と警告しました。

 全国集会では元統一協会員やマインドコントロール研究所のパスカル所長、桜井義秀北大教授らが報告、講演しました。

表

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