2007年5月11日(金)「しんぶん赤旗」
自民旧橋本派のヤミ献金事件
真相究明 問われる自民
日本共産党 佐々木衆院議員
自民党旧橋本派(平成研究会)の一億円ヤミ献金事件で、政治資金規正法違反(不記載)罪に問われ、一審で無罪となった元官房長官村岡兼造被告(75)の控訴審判決公判が十日、東京高裁で開かれ、須田賢裁判長は無罪判決を破棄し、禁固十月、執行猶予三年(求刑禁固一年)の逆転有罪判決を言い渡しました。一方、公判を通じて明らかになった自民党の不透明な政治資金については言及しませんでした。
村岡元官房長官の有罪判決について、日本共産党国会議員団金権・腐敗政治追及委員会の佐々木憲昭責任者(衆院議員)は十日、次のコメントを出しました。
一億円ヤミ献金事件で、政治資金収支報告書不記載の罪に問われていた村岡元官房長官にたいして、東京高裁は有罪判決を言い渡した。日本歯科医師連盟から自民党の派閥である平成研究会に対して一億円という巨額のカネがヤミで渡されたことが、一審、二審とも認定されたことは、重要である。
しかし、この裁判で争われたのは、献金をヤミ処理した責任が誰にあるかという点だけである。この一億円が何の目的で渡され、何に使われたのかは依然として明らかになっていない。
自民党は、これまで自浄作用を果たさないばかりか、国会の場でも関係者の証人喚問を拒否するなど真相究明を妨害してきた。その責任があらためて問われる。カネの力で政治をゆがめる体質は、なんら変わっていない。
わが党は、徹底した真相究明を求めるとともに、企業・団体献金の全面禁止、腐敗政治一掃のため、さらに力をつくしたい。