2007年4月20日(金)「しんぶん赤旗」
志賀原発
想定の2倍近い揺れ
能登半島地震 観測記録を分析
能登半島地震(三月二十五日)の際、北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)で想定している揺れの強さを大きく上回っていたことが明らかになりました。
北陸電力が十九日、発表しました。
発表によると、同原発敷地地盤や1、2号機の原子炉建屋で観測された地震記録を分析した結果、長周期側の揺れの強さが、最も大きな地震にたいして設計上想定されている揺れを大きく上回っていました。上回っていたのは、1、2号機とも、周期が〇・三六秒から〇・三九秒の範囲と、〇・四九秒から〇・八〇秒(2号機は〇・七六秒)の範囲。
揺れの強さを示す加速度は、周期が約〇・六秒のところで、想定された加速度(1号機三七八ガル、2号機三八二ガル)にたいして、二倍近い七一一ガル(東西方向)を記録しました。
志賀原発2号機については、金沢地裁が昨年三月、想定している地震が不十分で、耐震設計に欠陥があるとして、運転差し止めを命じる判決を出しています。能登半島地震は、この判決の正しさを実証したことになります。