2007年4月18日(水)「しんぶん赤旗」

長崎市長銃撃

伊藤市長 核兵器廃絶へ行動


 伊藤一長氏は、被爆地長崎の市長として、核兵器廃絶の願い実現の先頭にたって行動してきました。昨年八月九日に開かれた平和式典で「長崎平和宣言」をのべました。

 「人間は、いったい何をしているのか」。昨年の平和式典で、こう伊藤市長はきりだしました。

 被爆から六十一年目。世界には人類を滅亡させる約三万発もの核兵器が存在し、一昨年、百八十九カ国が加盟する核不拡散条約の再検討会議が、成果もなく閉幕し、進展がないことに、批判の矛先をむけました。

 一九四五年八月九日午前十一時二分、長崎にアメリカが一発の原爆を落としたことから始まった惨劇をこう表現しました。「一瞬にして、七万四千人の人々が亡くなり、七万五千人が傷つきました。人々は、強烈な熱線に焼かれ、すさまじい爆風で吹き飛ばされ、恐るべき放射能を身体に浴び、現在も多くの被爆者が後障害に苦しんでいます。生活や夢を奪われた方々の無念の叫びを、忘れることはできません」

 核保有国に対し、「核兵器の威力に頼ろうとする国々は、今こそ、被爆者をはじめ、平和を願う人々の声に謙虚に耳を傾け、核兵器の全廃に向けて、核軍縮と核不拡散に誠実に取り組むべきです」と訴えかけました。

 日本政府には、こう呼びかけました。「被爆国の政府として、再び悲惨な戦争が起こることのないよう、歴史の反省のうえにたって、憲法の平和理念を守り、非核三原則の法制化と北東アジアの非核兵器地帯化に取り組んでください」

 さらに六十年余にわたって自らの悲惨な体験を語り伝えてきた被爆者の姿を「平和を求める取り組みの原点」とのべ、「被爆者の願いを受け継ぐ人々の共感と連帯が、より大きな力となり、必ずや核兵器のない平和な世界を実現させるものと確信しています」と語りました。


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