2007年3月31日(土)「しんぶん赤旗」

米上院も「イラク撤退」

下院に続き追加予算で 大統領は拒否へ


 【ワシントン=山崎伸治】米上院本会議は二十九日、二〇〇八年三月末までにイラクから米軍を撤退させることを盛り込んだ二〇〇七会計年度追加予算案を賛成五一、反対四七で可決しました。イラク開戦以来初めて、上下両院がそろって撤退の「予定表」を設けた法律を承認しました。

 採決では基本的に民主党が賛成、共和党が反対するなか、共和党のヘーゲル、スミス両議員が賛成に加わり、民主党のリーバーマン議員が反対しました。

 下院が先に可決した追加予算案とは内容が異なるため、両院協議会で調整されたうえブッシュ大統領に送られます。ブッシュ氏は上院の採決を前に、予算案に拒否権を発動することを改めて表明しました。

 上院で可決された追加予算案は、イラク駐留米軍について予算成立から百二十日以内に戦闘部隊の撤退を開始し、〇八年三月末までに完了させるとしていますが、大統領を拘束するものとはなっていません。下院は遅くとも同年八月末までの撤退を義務付けています。

 予算総額は千二百二十億ドル(約十四兆三千億円)で、そのうちイラク、アフガニスタンの追加戦費は約一千億ドルです。そのほか二百億ドルが国内向けの予算となっています。下院では賛成の多数派工作とからめた「利益誘導」の補助金が盛り込まれ、上院にも引き継がれましたが、一部は削除されています。

 両院協議会では、異なる撤退期限をどう調整するかが課題です。調整後もブッシュ大統領が拒否権を発動した場合、上下両院ともそれを覆すのに必要な三分の二の支持が得られる見通しはありません。そのため、追加予算案の成立が大幅に遅れる可能性もあります。

 ゲーツ国防長官は二十二日の記者との懇談で、追加予算が四月十五日までに承認されなければ米軍の活動に支障をきたすと表明しており、議会の対応が注目されます。



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