2007年3月19日(月)「しんぶん赤旗」

石原都政は憲法否定

テレビ討論 吉田氏語る


 東京都知事選(二十二日告示、四月八日投票)を目前に控えた十八日、フジテレビ系「報道2001」で出馬予定者四氏が討論し、吉田万三氏(革新無所属、日本共産党推薦)は、石原都政を「福祉切り捨て 憲法否定暴言」と批判し、知事選の争点を語りました。

 石原慎太郎知事は、都民から批判が殺到している豪華海外視察について「(今後もこれまでのように経費を)かけざるを得ない」と開き直ったのに対し、吉田氏は「いままで通りやるのでは、汗水たらして税金を納めている都民は納得できない」と批判しました。

 二〇一六年のオリンピック東京招致問題で、石原氏が「実際にかかる費用は五千億円弱」と発言したことについて、吉田氏は、三環状道路建設や築地市場移転など都市再開発を含めると五輪関連経費が八兆円を超えると指摘しました。

 前宮城県知事の浅野史郎氏は、五輪招致について「立ち止まって考える」としていたことを司会者に問われ、「やめたほうがいい」とのべました。

 都が一千億円の税金を投入して設立した新銀行東京が経営破たん寸前にある問題について、石原氏は「出遅れてカスをつかまされた」と弁解。

 吉田氏は「第二の臨海(副都心開発)という声も出始めている。被害が膨らむから(新銀行は)早く処理した方がいい」と強調、中小企業への制度融資の拡充こそ優先すべきだとのべました。

 石原都政の「日の丸・君が代」強制問題について、建築家の黒川紀章氏は「都教委が決めたらみんな守ろうというのは当然」とタカ派ぶりを示しました。


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