2007年2月7日(水)「しんぶん赤旗」

イラク従軍拒否 軍法会議始まる

米国・支援者が集会


 【ワシントン=山崎伸治】現役将校として初めてイラク従軍拒否を表明し、訴追されたエーレン・ワタダ米陸軍中尉(28)に対する軍法会議が五日、ワシントン州の陸軍基地フォートルイスで始まりました。

 ワタダ氏はハワイ州出身で、同基地の陸軍第二歩兵師団第三旅団の最新鋭部隊「ストライカー旅団戦闘チーム」に所属。容疑は最終的に、部隊の移動への不参加と二件の将校にふさわしくない行為の計三件となりました。すべての容疑について有罪とされれば、四年間、軍事刑務所に収監され、退役軍人の資格が与えられない「不名誉除隊」となります。

 現地からの報道によると、フォートルイス近くで同日、ワタダ氏を支援する集会が開かれ、少なくとも四百人が参加。俳優のショーン・ペンさんも駆けつけました。

 この日は七人の陪審員の選出が行われました。有罪か無罪かを決める審理は八日までの予定で開かれ、有罪の場合、刑期を決める審理が引き続き行われます。

 一月に行われた予備審理では、ワタダ氏がイラク戦争の不当性を改めて訴えました。ところがヘッド裁判長は軍法会議でイラク戦争の違法性については取り上げないことを決定。戦争犯罪の研究家など弁護側の証人を却下しています。一方、陸軍はワタダ氏にインタビューしたジャーナリストを証人として召喚しましたが、ジャーナリスト組織の反対を受け、取り下げました。


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