2007年2月5日(月)「しんぶん赤旗」

南米4カ国で女性国防相

軍政時の弾圧を追及


 南米の左派あるいは中道左派政権のもとで女性の国防相が増えています。マチスモ(男性優位主義)が根強いこの地域で民主主義が成熟し始めた兆候だといわれます。軍政時代の人権侵害問題を追及するそれぞれの姿勢も注目されています。(メキシコ市=松島良尚)


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 「出て行け」。昨年十二月、チリ軍政時代のピノチェト元大統領の葬儀に出席した女性のブランロット国防相が元大統領を支持する出席者らから罵声(ばせい)を浴びせられました。

 これに対し同国防相は、「自分は任務で参列している。出て行くのは彼らだ」と毅然(きぜん)とした態度を示しました。そして、元大統領の軍事クーデターを正当化する弔辞を読んだ元大統領の孫の軍士官を即刻解任しました。

 ブランロット国防相を任命したチリのバチェレ大統領は、父親が空軍の准将。アジェンデ左翼連合政権に協力したため、軍政下で逮捕され、拷問死しました。バチェレ氏自身も投獄され、のち亡命しました。前政権下で保健相、国防相を歴任しました。

 チリと同様、過去の軍事政権による市民弾圧の責任を追及しているアルゼンチンのキルチネル政権のガレ国防相も女性です。同国では初めてです。

 ガレ国防相は、軍政をいまも評価する元政府高官らをきびしく批判しています。人権侵害裁判を促進するため、軍人らの国家機密の守秘義務を免除する政令を一月下旬に発表。「歴史的な措置だ」と胸を張りました。

 ウルグアイのバスケス左翼政権のベルティ国防相は、軍政時代に「政治犯」の釈放を求めてたたかった女性弁護士です。昨年、許可なく右派の集会に参加した軍司令官をためらうことなく解任しました。

 エクアドルでは、対米自立と新自由主義反対の旗を明確に掲げるコレア政権が一月十五日に発足。閣僚十七人中七人が女性です。大統領は国防相に同国史上初めて女性のラリバ氏を任命しましたが、同相は不幸にも就任九日後に飛行機事故で死亡しました。

 コレア大統領は後任に、大学教授でやはり女性のエスクデロ氏を任命。南米に唯一残っている同国マンタの米軍基地の撤去を公約する大統領の期待をにないます。


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