2007年2月4日(日)「しんぶん赤旗」

「法と秩序の尊重を」

中東和平4者協議

パレスチナ抗争懸念


 【ワシントン=山崎伸治】中東和平問題で「ロードマップ」(行程表)の策定にかかわった国連、ロシア、米国、欧州連合(EU)の四者協議(カルテット)が二日、ワシントンで行われました。終了後、国連の潘基文事務総長が共同声明を発表。パレスチナ人同士の暴力行為に「深い懸念」を表明し、「法と秩序の尊重」を求めました。

 声明は昨年十二月に行われたイスラエルのオルメルト首相とパレスチナ自治政府のアッバス議長との会談を歓迎し、交渉による問題解決など会談での合意を実施するよう要請。米国が仲介する両者による次回の会談に期待を表明しました。

 声明はまた、パレスチナのハマス政権を迂回(うかい)してパレスチナ住民を直接援助する「暫定的な国際メカニズム」を継続、強化することを呼びかけました。

 会談後の共同記者会見で、ロシアのラブロフ外相はハマス政権への支援停止について、「ボイコットと孤立化では、問題の解決はできない」と批判。ハマスに対する働きかけが必要だとの考えを強調しました。

 また中東和平におけるシリアの役割をめぐり、ラブロフ氏が「積極的な役割を果たせる」と表明したのに対し、ライス米国務長官は「シリアが(地域を)安定化する勢力となるのに、何が必要か分かっていると思う」と遠まわしにシリアを批判。EU議長国ドイツのシュタインマイヤー外相もシリアにいっそうの努力を求めました。


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