党大会での討論
日本共産党第21回大会
ヘリ旅団化反対へ村民ぐるみの運動
群馬 有馬 良一代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
私は、参議院の群馬選挙区の候補者として、来年の参院選挙で「必勝区」「非必勝区」の垣根をとりはらうという提起を、心から歓迎するものです。
第一関門は、根深くある「自民党の強い群馬では国会議員はまだ無理」という思想的な垣根を、私をはじめ党機関自身がとりはらうことができるかどうかにかかっています。群馬出身の党の国会議員は、北関東選出の金子副委員長ですが、いくら元気であっても、いつまでも金子さん一人にまかせておくわけにはいきません(笑い、拍手)。比例を軸に、群馬選挙区でも必ず議席をの新たな決意で、全力を尽くします。
戦争準備を実感させた日米演習
群馬におけるガイドライン見直しの先取り的な現れと、そうした事態がますます日本共産党の躍進を求めていることについて発言します。
九五年秋、上毛三山の一つ、榛名(はるな)山のふもとの相馬ケ原演習場で、戦後初の日米合同演習がおこなわれました。九五年九月の日米合同委員会で、陸上自衛隊相馬ケ原演習場と駐屯地の一部を米軍の使用施設および区域とした合意によるものです。
この合同演習は、「まるで戒厳令」といわれた警察の異常な厳戒体制のもとでおこなわれました。演習の数日前から多数の警察官が配置され、静かな農村地帯は異様な空気に包まれ、まさに戦争準備を実感させました。
いま、群馬の空と県民のくらしをおびやかしているのは、相馬ケ原の自衛隊一二師団の空中機動旅団(ヘリコプター旅団)への改編問題です。「中期防衛力整備計画」の「新機軸」、二〇〇一年までに対戦車ヘリを含む二十九機が配備され、早朝から夜間まで、一日五十回から八十回の離着陸訓練をおこなうというものです。
防衛庁は、その目的が「災害対策」「テロ対策」にあるかのような宣伝をしながら、地元・榛東村、箕郷町に受け入れを迫り、榛東村長も当初、「災害対策のために配備されることを考えれば、異論をはさむ余地はない」という見解でした。
たたかいのなかで5人の新入党者
党県委員会は今年二月、「見解」を発表してその狙いや危険性を明らかにしました。党議員が議会で論戦をすすめ、県安保実行委員会や県平和委員会を中心に系統的な宣伝をおこなったことで、「ヘリ旅団化反対」の声が急速に広がりました。
三月九日、榛東村で開かれた「ヘリ旅団化を考えるシンポジウム」には村内外から二百五十人が参加。同村議会保守会派からも、副議長などをつとめる村議が出席し、「ヘリ旅団化は許せない」と訴えました。
三月十八日には、榛東村の村議会や区長会などで構成する「基地問題対策協議会」が旅団化反対を決定、これを受け、村長がただちに上京し、防衛庁に「改編反対」を陳情しました。今後の権力側の巻き返しに備え、さらに世論と運動を強化しなければなりません。
県内の党組織と平和民主勢力は六月、「ヘリ旅団化に反対する群馬県連絡会」を結成、全県での署名運動をすすめています。九月二十七日には、榛東村で旅団化反対の一点で村民ぐるみの運動をめざす「ヘリ旅団化に反対する会」が結成されます。
こうしたたたかいのなかで、榛東村の党組織は五人の新入党者を迎えました。地区委員長にききましたら、「間違いなく十年ぶり、いや十五年ぶりです」と確信をもって話していました。(拍手)
参議院選挙での勝利と、安保廃棄多数派形成にむけて、いっそう奮闘する決意です。(拍手)
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