党大会での討論
日本共産党第21回大会
医療・社会保障の連続改悪はがまんの限界
埼玉 芳賀 厚子代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
私は、埼玉県・川口市にある埼玉協同病院で産婦人科の医師をしています。社会保障総改悪の問題点と私たちの民主的医療運動、その中での党勢拡大のとりくみについて発言します。
経済的理由で受診控える患者がふえ
私が医学部に入学した一九八三年、老人医療費の無料化が崩され、一部負担が導入されました。私が入党を決意したのもこのころです。
その後も度重なる医療改悪がおこなわれ、今年九月からの医療保険改悪と八月に発表された医療総改悪の内容は、戦後かちとってきた社会保障を根本から覆すものであり、憲法で保障された生存権まで奪うものです。
中央委員会報告にあったように、いま医療、社会保障の連続改悪が国民生活を攻撃する中心点となっており、患者、医療従事者、国民にとってもはやがまんの限界です。
昨年から今年にかけての医療改悪反対の運動は、国民の怒りを結集したものとなりました。私たちの職場でも、患者さんの寄せ書きをもっての集会参加、街頭宣伝などにとりくみました。保守的と思われていた医師会のなかでも、ある自治体の医師会長は「私たちを自民党と思って壁をつくっているのはあなたたちの方だ。私たちはもっと共産党とも話がしたいと思っている」(笑い)と話しました。
こうした国民的な運動の広がりにもかかわらず、オール与党勢力は医療改悪を強行しました。いま医療現場では、経済的理由で受診や検査を控える患者が増えています。
婦人科の患者でも、手術を前にして突然外来にこなくなった方がいました。よく聞いてみると、「入院するお金がなく手術をあきらめようと思ったが、病気のことが心配で夜も眠れない」というのです。内科でも、「次からはもうこれません」「薬を減らしてほしい」という患者が出ています。
「政策と計画」で党勢拡大が進む
私の所属する医局支部は、病院開設以来十九年間、週一回の支部会議を継続してきましたが、出席率が三〇%を切り、機関紙の拡大もなかなか進まない時期もありました。第二十回党大会の「支部が主役」の提起に励まされ、支部委員会を中心に活動を立て直してきました。
支部の「政策と計画」を討議することで、党勢拡大がしっかり位置づき、毎月十部の機関紙拡大の目標も達成してきました。
私が入院患者に購読をすすめにいくと、「先生大変ね。こんなことまでやらなきゃいけないの」(笑い)といわれたりします。私は、「これは私の思想・信条のもとにやっている活動です」「医療改悪を阻止するために、『しんぶん赤旗』を読んで考えてください」と訴えています。
職場の全員に訴えて日本共産党後援会を確立することもしてきました。こうした活動を通し、支部はこの二年間で三人の青年医師を党に迎え入れました(拍手)。また、支部会議への出席率、党費納入率も改善してきました。
「すべての人が差別なく、いつでもどこでもよい医療をうけられる国になってほしい」というのが私の党員として、医療従事者としての原点ですが、日々の仕事は忙しく、ともすれば見失いがちになります。その弱い自分を見つめ直し、学習で確信を深め、励ましあうのが支部会議です。私の大会参加中も、支部の仲間たちが一日で十部の機関紙を増やし、年間目標の繰り上げ達成をしました。(拍手)
来年の参院選挙で比例選挙での前進と、とがし練三候補必勝の決意をのべ、発言を終わります。(拍手)
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