党大会での討論

日本共産党第21回大会

入党者迎えることが「支部が主役」の契機に

石川 新井田義弘代議員

1997年9月26日付「しんぶん赤旗」


 私は航空自衛隊の小松基地を抱える加南地区で地区委員長をしています。

 地区は九月十六日、二月に地区の総合計画で決めた五十人の党員拡大の目標を達成しました。現時点で前大会比一一九%の党員数です。新入党者を迎えた支部は六七%。新しく支部を四つ確立しました。

 地区委員会では四月に、基地の町、小松市の市長選挙にはじめての革新無所属候補をたて、多くの市民と共同してたたかいました。選挙の発端は一月のロシアタンカーの重油漂着時に、市長がサイパンに遊びにいっていたことから、市民の批判をあびて辞職したためです。

 市長選挙後、選挙で奮闘した方がたを党に迎え入れようと、山間部の小さな部落をたずねました。選挙戦での反共攻撃に「共産党のどこが悪いの」といい返して、支持を広げてがんばった人たちでした。

 ここでは五人の入党者を迎え、新入党者は四十八年ぶり(笑い)。消滅の一歩手前だった支部の党勢が一気に三倍化しています。

地区役員が先頭に広くよびかけて

 この間、地区機関では「情勢に見合った党の役割を発揮するには、党員拡大が決定的。党員を増やして中間選挙勝利を」と位置づけてきました。具体的なとりくみでは、読者に広くよびかけることと、その先頭に地区役員がたつ、の二点でした。

 「とにかく足をふみだしてみよう」。こう説得しても「私の読者に入党するような人はいない」、「だまされるものか」と(笑い)だれも動きませんでした。なかなか地区役員も党員も立ち上がらなかったこの四月のとりくみをふまえて、地区機関は「入党のよびかけをためらっているあなたへ」(笑い)というQ&A方式の文書をつくり、くり返し議論をしてきました。

 すぐに二人の地区委員が五人を訪問し、玄関先で「入党のよびかけ」を読み上げました。すると四軒目で「わかりました。入ります」との返事があり、地区委員二人は「びっくりした」とすごい喜びようでした。

 こうした経験をうけて、五月は目標を一気に達成。四月には六割だった地区役員の拡大行動の参加率が、五月は八割に、九月には八八%にまで広がっています。

 新入党者を迎えたことが、地方選挙勝利の大きな力にもなっています。

 八月の寺井町議選では、八支部中、七支部が入党者を迎え、定数二名削減のもと、比例票を一・四倍化して現職と新人の二議席を獲得しました。

77歳の新入党者が千二百軒と対話

 この間の党員拡大のとりくみを通じて、もう一点ふれておきます。新入党者を迎えることが、「支部が主役」の党活動、個性とヒューマニズム輝く支部活動への発展をかちとる大きな契機になるということです。

 寺井町の居住支部は、総選挙で奮闘してくれたお年寄りの党後援会員を五人、党に迎え入れました。支部員のなかには「お年寄りばかり入れてもしかたがないのでは…」と語った人もいたそうですが、七十七歳の新入党者が町議選で、千二百軒もの人たちと対話した奮闘ぶりなどを見るなかで、いまではお年寄りたちが主人公となって活動できる支部づくりにとりくんでいます。

 全国のみなさんと一緒に、「日本の夜明け」を迎えられるよう、ともにがんばる決意をのべて、私の発言とします。(拍手


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