党大会での討論
日本共産党第21回大会
県民との共同大きくひろげ参院選挙区候補として
和歌山 原 矢寸久代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
中央委員会報告は、二十一世紀の早い段階での民主連合政府を展望しながら、当面衆議院で百を超える議席、参議院に数十の議席を実現すること、また、必勝区と非必勝区の垣根をなくし、すべての選挙区で自共対決の選挙をたたかうという、新しい方針が提起されました。和歌山県では、かつては二人の代議士を生み出したこともあり、いまこの情勢のもとで、再現したいと決意しています。
有権者四百数十人山奥の空白の村で
有権者が四百数十人という山奥の村があります。明治時代に村ができて以来、党の支部も、議席もなく、前回の参院選の得票は七票でした。
去年、私は小選挙区の候補者として衆院選をたたかいましたが、この村で総選挙直前に演説会を開きました。参加者は二人だけでしたが、選挙の結果は二十三票で、参院選の三倍になりました。努力はむだじゃなかった、この村に党をつくろうと、心に決めました。
選挙後、車で片道三時間、山道を走り、その村にいったのはいいんですが、だれが票をいれてくれたのかさっぱりわからない(笑い)。あるお店へいくと、店の人が、どこからおいでかとたずねるので、名刺を渡して名乗りますと、「実は、共産党に入れようか迷ったけどよう入れんかった。消費税反対という党に入れたが裏切られた。今度からは絶対、共産党にします」というんです。初対面だったんですが、「悪政をやめさせるために力を貸してくれませんか。党に入って、世直しのボランティアに参加してください」と訴えました。彼女はびっくりしていましたが、「内証でもいいんですか」(笑い)、私は「いいですとも」。こうしてこの村で初めて党員が誕生しました。それから数回この村を訪れ、いまでは党員が四人になり、党員の有権者比が一%、得票の二割で、和歌山県内で組織率トップになったわけです。
熊野川町という、人口が二千人あまりの町があります。去年の夏の選挙で議席の空白は克服されましたが、党員は議員夫婦だけで、支部会議も隣の町の会議に参加させてもらっていました。ここでも、二つ返事で入党してくれた夫婦など、いまでは党員七人、一年間で三倍化できました。
私の党員拡大の二つのキーワード
私の党員拡大のキーワードは、「世直しのボランティア」「力を貸してください」の二つです。党の活動は、世の中をよくしたいという気持ちがあればだれでも参加でき、また、政権をとるためにあなたの力が必要なんです、と呼びかけています。
有権者数百人の山間の村でも有権者比一%の党ができます。こうしたことは、県内各地でおきています。総選挙以後、私は県内の各地で百二十人以上の方に入党をよびかけ、うち、四十五人の方を党に迎えています。社会党員、自民党員だった方もいます。これまで党とかかわりのなかった人びととの対話、共同の広がりは、党員拡大の運動だけではなく、合計二十一回のシンポジウムを成功させるなどの活動にも現れています。こうした流れのなかで、党が与党の民主自治体も、県下五十自治体のなかで五自治体に広がりました。紀伊半島でも、住民の怒りが限界を超えており、保守王国といわれた和歌山も大きく揺れています。
すべての選挙区で議席を争う自共対決の選挙をたたかうという党中央の新しい提起をうけ、和歌山県ではさらに、千人の新入党者を迎え、県民との共同をさらに広げ、参院選をたたかおうと決めています。日本の夜明けは和歌山から、そんなことはいいません(笑い)。全都道府県で議席をかちとり、ともに夜明けを迎えようではありませんか。私は和歌山県で全力をあげる決意を申し上げます。(拍手)
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