党大会での討論
日本共産党第21回大会
参院選では長崎も議席をとりにいく
長崎 寺田 敏之代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
五島群委員会は、長崎から南西に百キロ離れた五島列島の一市十町で活動しています。五島の人たちは、江戸時代に本土のキリシタン弾圧を逃れてきた信者を温かく迎え入れたように人情味あふれる人たちです。
島にも“誤解と偏見の壁”崩れが
人情の厚さと革命的成熟度はあまり関係なく(笑い)、党員のいない自治体、支部のない自治体がかなり残されています。議員も福江市の二人だけで、十町は党議席空白です。議員がいるといないでは決定的に違います。福江市では、国保税引き下げを求める署名を短期間に有権者の四分の一、六千人分集めて引き下げをかちとりました。
下五島に一つしかない公立の総合病院の移転改築問題で、福江島、奈留島の一市五町、一万四千所帯にアンケートをおこない、千百通以上の回答が寄せられました。昨年九月にはシンポジウム「介護問題を考える」を福江市で開催。パネリストは市の福祉事務所次長、下五島看護協会支部長、特別養護老人ホーム施設長、吉井英勝衆院議員で、百二十人が参加し成功しました。来賓あいさつの福江市長をはじめ、過半数が初めての参加者でした。
これらの活動で党への誤解と偏見の壁が崩れつつあることを肌で実感しました。
五島群党組織にとって、党員拡大と党支部の建設はもっともさしせまった課題です。しかし、支部の到達点は「苦労するのは自分たちだけでいい」「こんな支部に入れてもかわいそうなだけ」(笑い)というものでした。私たちは、みずからが党員拡大で成果をあげることで、これを実践的に打破することを重視しました。
一昨年の参院選で初めてビラを読んだり、候補者の演説を聞いて県委員会に激励の電話をくれた方を訪問し、昨年はじめに三人を党に迎え入れました。今年五月には岐宿町で新入党者を迎えて、党員拡大支部が六割になりました。「ひょっとしたら全支部で迎えることもできるかも」と思ったこともありましたが(笑い)、すぐ「ばかなことを考えるな」(笑い)と従来の延長線上に戻ってしまいました。
全支部で新入党者迎え支部に活気
ことしの夏、出稼ぎ労働者だった人たちが十人以上も建設一般の組合員になっていることを知り、さっそく訪問、次つぎと「赤旗」読者になってもらいました。そして組合の中心的存在の人に入党の訴えを何度かおこない、九月三日に夫婦で入党していただきました。この町の党員は二人でしたから、一気に二倍になりました。(笑い、拍手)
この町は昨年の衆院小選挙区選挙で約九倍に得票をのばしたのですが、この人たちのグループが、党の支持拡大で奮闘していたことが、入党の訴えのなかでわかりました。
こうなると残りの支部も底力を発揮、全支部で新入党者を迎えることができました。「党員が増え支部会議が楽しくなった」「あん人にも働きかけたらどうじゃろか」(笑い)と、入党対象者の氏名が支部会議で出るようになりました。
この一年半で、十数年ぶり、二十数年ぶりに新入党者を迎えた支部が六割、党員は前大会比一二八%になりました。全支部成果といっても、「得票の一割の党員、二十一世紀初頭までに党議席空白議会をなくす」とりくみは始まったばかりです。
大会で民主的政権への接近のプロセスを解明したように、人類の本史を準備する歴史的時代を生きていることを自覚し、日本の社会的進歩がどちらかというと西からかちとられてきたことを思いおこし(笑い)、来年の参院選で長崎も議席をとりにいく、そのために全力をあげて自己脱皮をはかる決意を表明して、発言を終わります。(拍手)
機能しない場合は、上にあるブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。 |
著作権:日本共産党中央委員会
〒151−8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4−26−7
TEL:03−3403−6111 FAX:03−5474−8358