党大会での討論
日本共産党第21回大会
民間大経営職場で多数派へ攻勢的に
神奈川 鈴木 明代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
私は、中央委員会報告が、第三章「民主的政権への接近のために何が必要か」で「とくに、…労働組合運動の現状の民主的な打開は、国民的社会的な急務」と指摘し、決議案第五章で「日本の労働運動は、新たな発展の歴史的転機をむかえている」と提起していることで、発言します。
まず大切なことは、私たちの党組織が、この重大な指摘を真正面からうけとめ、多数派形成への新しい攻勢的な立場にたつことだと思います。
労働者の変化の土台に深刻な状態
決議案の討議では、全体として「二十一世紀には職場と日本を変え、政権を担う党になろう」と展望と確信を生み出す一方で、「本当に労働者は変わっているか」などの声もあります。
「今日の情勢の特質を、全党の共通の政治認識にすることが大切」との決議案の指摘は、民間大経営の党組織ではとりわけ大事です。労働戦線と職場の新たな変化をリアルに引きつけてとらえることが必要だと痛感しています。
決議案を「連合」労組の全執行委員に渡したとき、ある幹部は、「共産党は最近ずい分勢いがありますね。せっかく届けてもらったから、読ませてもらいます」と応じました。党の政治的比重が職場で重くなっているあらわれです。
昨年の組合役員選挙のとき、長年反共攻撃の先頭にたっていた人物が「オレはいままで自分の信念と会社での立場もあり、共産党を職場から排除するためにずっとやってきたが、間違いだった。オレは残された人生を、人間として生きていく」と党員にいいました。反共労資協調主義の思想と体制がゆらぎ始めています。
「連合」労組指導部への批判もつよまるばかりです。
これらの変化の土台には、労働者の深刻な状態悪化があります。職場では三年間のリストラ「合理化」で労働者数はほぼ半減。労働者はかつてない雇用不安、過密労働と労働条件切り下げに苦しんでいます。
もとめられている青年の革新的結集
こうしたなかで、新たな発展をどうおしすすめるのか。
第一に「まともな労働組合を」という根深い声に依拠し、圧倒的多数の労働者が団結できる要求をかかげ、実現へ運動を広げることを追求しています。春闘では五つの要求をかかげ、七回のビラまきなどの結果、そのうち三つが実現し、「共産党のおかげだ」の声もだされました。第二に、組合役員選挙のとりくみと民主化です。第三に、中央委員会報告が強調したように、職場革新懇運動を発展させることです。
最後に党の陣地を急いで拡大強化することは、決定的な条件です。とりわけ党員の拡大、青年対策で大きな前進がもとめられています。
青年は、仕事の中心的担い手になっているのに、賃金など、それにふさわしい処遇がされていません。人員削減で必要な教育も受けられず、先輩に怒鳴られることもたびたびです。青年は本音で語り合える仲間と場をもとめています。
また、青年は反共攻撃のしがらみが少なく、「会社に自分の身柄を預けよう」とはさらさら思っていません。職場と世の中を変えることについてあきらめておらず、自分たちの現在と将来の問題として、何とかしなければと真剣に考えています。
「青年が主人公」という立場でよびかければ、必ず青年の革新的結集をすすめることができる、という手ごたえを感じています。(拍手)
「日本の社会と運動のもっとも重要なこの分野に、強固な陣地をひろげ、圧倒的な影響力をうちたてることをめざす」(決議案)にこたえ、全力をあげる決意です。(拍手)
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