党大会での討論
日本共産党第21回大会
大会議案の見地からみた
「しんぶん赤旗」の役割と発展方向
中央 河邑 重光代議員
1997年9月26日付「しんぶん赤旗」
私は大会決議案、中央委員会報告の見地から、「しんぶん赤旗」の役割と発展方向について考えてみたいと思います。
大会決議案は二十一世紀の早い時期に民主連合政府を実現するという展望をうちだし、中央委員会報告はそのためになにが必要かという道筋と任務について、党員、「赤旗」読者の大幅な拡大、衆参両院議員の大幅な議席増などを提起しました。“これは大変だ”とひるむのではなく(笑い)、“これだけやれば民主連合政府ができる”と正面から立ち向かって、政権への道をきり開いていきたいと思います。
そのさい大事なことは、全党が自分の持ち分野で任務を明らかにし、やりとげることです。これを「赤旗」にあてはめるとどうなるか。総選挙の得票の五割の読者を実現すること、そのためにも数千万の人びとと日常的に結びつき、対話・交流することです。その条件は十分にあると思います。
「新聞の危機」と「赤旗」の役割
いま心ある新聞人のあいだで、「新聞の危機」がいわれています。たとえば、今年初め、新聞労連が「新聞人の良心宣言」を発表しました。発表の事情について労組委員長は、「朝日」への投稿で、新聞産業の「二つの危機」として、「読者離れ」と「公権力からの介入」をあげています。これは「新聞にたいする信頼感の薄れ」からでているといいます。
なぜ商業新聞が国民から信頼されなくなったのか。小選挙区制の成立のさいに全面賛美したり、九月からの医療費値上げの問題点や反対運動を報道しない。国民の命と民主主義にかかわる重大問題で真実を知ることができない。
この根本には、政府権力や大企業との癒着があります。「良心宣言」も、新聞記者が「懇親会、ゴルフ大会」などの名目で接待を受けることが慣例化していることを認め、接待を受けないことを決めています。
それだけに、権力や大資本との癒着がなく、どんな圧迫にも屈しない「赤旗」の役割が重要になっており、「真実をもとめ、まじめにものを考える人たちの共同の機関紙」、「国民共同の新聞」である「しんぶん赤旗」の真価は明りょうになっています。
保守・無党派との対話が紙上で進行
さらに、この間の日刊紙と日曜版には、自民党の機関紙にでても不思議でないような人たちが続々登場、政治を憂え、憤り、改革の必要を語っています。 「赤旗」の紙上で、日本共産党と無党派、まじめな保守の人びととの共同・対話が進行しているのです。
こうして、「赤旗」が数千万の国民と結びつく道筋は大きく開けている、といえます。
ある著名な評論家は、「赤旗」はクオリティーペーパー(高級紙)をめざすべきだ、と助言しています。「朝日」や「読売」にはその条件がないというのです。クオリティーペーパーをめざすとしたら、編集局の質、量ともの大幅なレベルアップが必要ですが、それをやりとげれば、「数千万の国民と結びつく大衆的な政党への発展」にとって大きな力となるでしょう。
来年は「赤旗」の創刊七十周年を迎えます。この時に、「しんぶん赤旗」の大きな飛躍をかちとるために全力をあげたいと思います。
じつは私は、赤旗まつりの実行委員長でもあります(笑い)。今年の赤旗まつりは党大会後の最初の大政治集会として、また来年の参院選の跳躍台として、ぜひ成功させなければなりません。この面でも全党の奮闘を訴えたいと思います。(拍手)
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