日本共産党第21回大会

衆院百、参院数十議席の目標は我々に大きな勇気

1997年9月25日付「しんぶん赤旗」


 去年の総選挙で党史上最高の得票数・率で衆院に二十六の議席をかちとり、参院の十四議席とあわせ、四十の国会議員団をもつようになりました。都議選では、第二党、いまでは二十七議席を占めるようになり、自民党との得票比で総選挙で四割、都議選で七割。地方議会でも四千五十人を突破。最近の選挙結果を見ていると、総自民党化政治の国民にたいする悪政の極限的状況とあいまって「政治はなんのためにあるのか」「政治は変えねば」と党への期待がはねかえってくるようになっています。

国会の力関係でも対決できる議席へ

 中央委員会報告では、総自民党化の枠内では、どの問題にしても、国民の利益にかなう解決はないとのべ、二十一世紀に民主的改革を実行する民主的政権をめざす国民的必然性があると指摘しました。衆院に百を超える議席を、参院に数十議席をもち、国会の力関係のうえでも自民党と正面から対決できる力量をのよびかけは、われわれに大きな勇気を与えました。この分析に全面的に賛成し、あらゆる分野で多数派結成の先頭にたつことをあらためて誓うものです。

 橋本第二次改造内閣には驚きました。権力犯罪、ロッキード収賄男(笑い)佐藤孝行を大臣にすえたのだから。またたく間に「罷免せよ」の声がひろがり、本人が辞任しても首相の責任追及へと発展しています。自民党のおごる姿と、「おごれるもの久しからず」の今日の情勢がわかるというものです。

 この内閣の留任大臣もひどいものです。消費税を五%にひきあげ、国民負担増九兆円という予算をくんだ大蔵大臣、一日から医療費を二・五倍から二・六倍にしたうえ、さらに改悪を重ねようという厚生大臣、米軍用地特措法を改悪し、ガイドラインを大変質させる防衛庁長官。国民の我慢にも限界があるというものです。この事態打開のために、民主的政治への転換にむかって、着実に大闘争をくまねばと、強く感じるものです。

 昨日、委員長は、安保条約の動向について説明し、二十一世紀の日本を平和と戦争の問題でとりかえしのつかない危機的な状況におとしこむ重大な内容があると指摘しました。今日、日米間で新ガイドラインに合意します。それはアメリカの覇権主義の戦略のもと、日本が忠実な同盟者として、アメリカが「有事」と認定したらアジア・太平洋地域で共同して軍事干渉する体制をととのえるものです。国権の最高機関の国会がなんら介入の余地のない自動参戦体制づくりです。「日本に平和憲法あり」「日本は主権国家だ」とどうしていえるでしょう。

 米軍用地特措法改悪は、衆・参たったの一週間、総自民党化した連中の協力で強行されました。いま、憲法を変える委員会を国会につくろうという議員連盟ができているだけに、大いに世論の力で、この動きをくい止めようではありませんか。

ゼネコン、軍拡…国民生活を極限に

 党大会後、臨時国会が開かれようとしています。「財政構造改革法案」が議題となります。内政面でも前例のない暴挙をやろうとしているのです。それは国と地方で五百兆にわたる借金があるから、向こう三年間を集中期間として、医療、社会保障、農業などの国民向けの予算を連続的に削減するという法律です。

 だれが今日の借金をしたのでしょう。ゼネコン政治であり、金権政治、軍拡予算じゃありませんか。この分野は温存して、国民生活を攻撃するものです。国民生活を極限状況においこむ政治に国民が怒るのは当然です。

 政治は大企業のためか、アメリカのためか、政治家のためか。違う、国民のためにあるのです。

 二十一世紀の早い時期に民主的改革を実行する民主的政権をのよびかけは時宜にかなったものです。私はその内容を支持し、たたかうことをのべて発言を終わります。(拍手


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