1997年9月25日付「しんぶん赤旗」

日本共産党第21回大会

有権者比20%獲得へ真正面から挑戦を


 第十一回大会は、すすんだ資本主義国の革命はまだ本格的にはこの地球上で実現していないこと、したがってわれわれがやろうとしている革命は、新しい人類の偉大な模索と実践の分野だといいました。

反共の嵐に正面から立ち向かい

 この間、ソ連の崩壊などという大事件に遭遇しながら党中央に団結、日本の社会変革の道を実践してきました。

 ただ、われわれの模索は、科学的社会主義を頼りに綱領の路線を確信し、前途に光明を見ながら、もっとも賢明で、もっとも効果的な道はなにかという探求でした。それは、反共の嵐(あらし)に正面から立ち向かうたたかいでもありました。圧倒的多数の同志たちは謙虚に勇敢にたたかい抜いたからこそ今日の躍進をかちとることができました。

 この三年間、県党組織はいっせい地方選挙では改選議席を二議席減らす失敗をし、その反省を真剣にやって参院選では比例選挙でも得票を一・四倍に伸ばし、選挙区選挙で初めて議席を獲得しました。つづく総選挙では北関東ブロックは、過去最高の得票を十万票ほど伸ばして史上最高の得票を獲得して二議席確保に貢献しました。

 この間の中間選挙でも議席を増やしつづけ全国で地方議員が四千人に到達した四月二十七日に埼玉では公明を抜いて念願だった地方議員数第一党に進出しました。(拍手

 結局、議席を前回大会から十三議席増やし、議員総数は二百三十九人となりました。とりわけ女性議員の同志たちのがんばりがめざましく、女性議員は現在百三人、わが党地方議員の四三%を超えました(拍手)。埼玉では、男女が平等に近い状況です。

 自民党がすすめる現実の政治は国民が解決を求めている方向とは完全に逆方向の政治を強行、悪政に輪をかけています。

 県民の生活道路を整備する予算ばかりか、保健所を減らし、保育所への補助金を減らし、そのうえ膨大な借金もおかまいなしで、大銀行に湯水のように血税をつぎ込んでいます。

 ホテルのロビーのようなホールのある豪華な市役所で生活保護の申請にきた市民にたいし、「財布のなかをあけてみせなさい」などという、人間としての尊厳を根底から破壊するような行政をしています。

 埼玉では県と九十二市町村中九十市町村で「財政再建」計画なるものがつくられ、政府に提出されています。それは判で押したように補助金の見直しの名による徹底した福祉の切り捨てであり、住民負担、とりわけ低所得者にたいする負担の強化です。

 戦後五十年のたたかいと革新県政二十年の成果は根こそぎ破壊されようとしています。

 いま、地方におこっているどの問題一つとっても国政を抜きには考えられなくなっています。ある程度良心的な保守議員や自治体首長は発言すれば自民党を批判しなければならなくなるといっています。

 埼玉では保守の首長もパネリストを引き受け、「地方自治と地方財政危機」をテーマにシンポジウムを開きました。保守系の首長や議員、自治体の幹部職員も多数参加しました。これらの人々が「なんでも自由にいえるところがあった」ということで感激していました。

衆院の100議席を2、3回の選挙で

 中央委員会報告は、無党派勢力との共同の重要な分野は地方自治体の共同であるといっていますが、この活動を通じての実感です。

 綱領や大会の決定をみちびきにして、地方で活動するわれわれが、生きた政治を具体的に分析して、住民のだれが聞いても「それが道理だ」といえる立場をうちだす責任がいままでにもまして強く求められるようになりました。参院選まであと十カ月。埼玉の比例選挙の得票目標は有権者の二〇%、百四万票です。総選挙比例得票の二・四倍です。自民党に代わって第一党になれる目標です。選挙区での議席獲得は絶対的な課題です。県党組織は真っ正面から挑戦したいと思います。

 私たちは歴史の劇的な転換をわれわれの努力次第で、自分の目で確かめられる時代を迎えたわけです。衆院の百議席、参院の数十議席を何回かの選挙でと不破さんはいわれましたが、二回か三回の選挙で実現しましょう。日本列島北から南まで四十七都道府県がお互いに激励しあってがんばろうではありませんか。(拍手

 


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