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1997年9月25日付「しんぶん赤旗」 |
日本共産党第21回大会
文化人・知識人の間でかつてない共感と注目
中央 行方 克也 代議員
私は大会決議案が文化人知識人の間でもかつてない共感と注目を広げていることを中心に、この分野の変化や役割について発言します。
党中央ではこの間、党外の著名な知識人、文化人約二千人に、大会決議案を「ご感想をお聞かせください」という返信はがきとともに送りました。これにかつてないほど多くの方から返事が寄せられ、ほとんどが大会決議案に注目し、歓迎するもので、はがきにみっちりと感想や意見を書き込んでいたのが特徴でした。
良識ある人たちの関心にこたえた
そのなかには、これまで党への支持を表明してこなかった著名な方も少なからずいました。たとえば、ある著名な学者の方は、「お世辞ではなくよくできています。九十点というべきでしょう」(笑い)と、ずいぶん高い合格点をつけてくれました。
また、反戦平和をテーマにした、たいへん良心的なドラマを送りだしたことで知られる著名な文化人の方は、これまでは「社会党支持なので」とよい返事をくれたことがありませんでしたが、今回こういう返事を送ってくれました。「各級選挙における日本共産党の躍進を心から祝福するとともに、今後、政治の転換を求める人々を支え、懐の深い、ゆるやかな共同戦線の核になられるよう、期待申し上げます。その意味で、決議案を支持申し上げます」
私はこれをみて、大会決議案が良識ある人たちの関心にこたえたものであると確信するとともに、この三年間の情勢の激変と結んだ文化人、知識人の前向きの変化が、決議案への熱い期待となってあらわれていると痛感しました。
きょうの中央委員会報告は、矛盾と困難をきわめる世界と日本の資本主義の現状に立って、二十一世紀を資本主義をのりこえる世紀として、世界史の壮大な展望を大局的に明らかにし、そのなかで日本の社会進歩の事業の国際的意味をうきぼりにしました。
実は、知識人の一部からはこうした意見もよせられています。「先の先のまた先の『社会主義』、あるいは『共産主義』のありようがみえません」。報告はこうした意見や要望にこたえるものでもあり、その点で今大会の諸決定の、いっそう積極的な受けとめを促すものだと確信します。その意味で、大会でだされる決定は、百点に近づいたのではないでしょうか。(笑い)
変化の根底には政治への危機感
ところで大会決議案は当面する民主連合政府の提起に見合って、文化人、知識人の役割がますます重要になっていることを強調しています。それは、ここ数年間の文化人、知識人による、全党と革新勢力、あるいは心ある国民を励ますような活躍に裏づけられたものであると考えます。
実際、京都市長選挙(九六年)などのとりくみをはじめ、日本共産党や革新・民主候補への期待の声が広く表明されました。ご存じの通り、都議選後はこうした動きはさらに広がっています。
また、前大会時に問題となっていた、ソ連・東欧の崩壊を契機として顕著になった「方向喪失の状況」は、決議案がいうように明らかに克服されつつあります。
こうした変化の根底にあるのは、総自民党化した政治への危機感であり、そのなかで国民の立場でスジを通す日本共産党への大きな期待の広がりだと考えます。
いま、知識人、文化人の分野では、新しい高揚の時期を迎えています。それだけに、決議案と中央委員会報告の示す方向が、これにピッタリとこたえるものであると確信します。
この分野でいっそう奮闘するならば、大きな前進が可能となるでしょう。その変化を促進するために、さらに全力をつくす決意です。
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