1997年9月25日付「しんぶん赤旗」

日本共産党第21回大会

城陽市長選挙での勝利を大きな流れに


 中央委員会報告で不破委員長は、民主的政権への接近のために何が必要か、民主的政権を現実的な目標として展望しつつ、その条件をかちとっていく活動と闘争の重要性を具体的に提起しました。

保守陣営の人たちとの本格的な共同

 この間の京都における多数者結集にむけて、昨年二月の京都市長選挙では、民主勢力が「オール与党」を相手に四千票差までおいつめました。京料理のしにせが屋号を公表してたちあがるなど、いままで保守陣営に属していると思われた人たちとの本格的な共同によるたたかいでした。

 この流れは昨年の総選挙で、小選挙区三区で寺前国対委員長の勝利をかちとり、比例選挙でも党の得票は、自民党の得票の八三%となりました。なかでも京都市と向日市で比例得票で第一位を実現したことは、全府的に第一党の展望をつくりだしています。

 京都市議会の議席は自民党二十三、わが党二十で、次の地方選挙で第一党をめざします。京都府議会は、わが党は十三議席、議席占有率は二〇%、都議会の二一・二%に遅れをとっていますが(笑い)、来春の三つの府議補選で全員勝利し、追いつき、追い越して(笑い)、いっせい地方選挙では十七議席以上、議会招集権をめざします。

 全国六十六番目のわが党が単独与党の自治体となった城陽市長選挙は、わが党もくわわる「市民の会」と政策協定を結んだ元城陽商工会議所専務理事の大西忠候補が、保守や無党派をふくむ広範な市民との共同で現職市長を打ち破って勝利しました。

 国政でも地方政治でも多数者結集を実現する条件が大きく広がっています。

 一つは、日本共産党と保守・無党派との共同がかつてない規模で広がっていることです。たたかうごとに保守層との共同が進み、二十年来最高の得票を獲得した夜久野町長選では自民党の谷垣科学技術庁長官の後援会責任者をしている元町議会議長など五人の元町議が革新候補への支持を表明しました。

 二十年間の自民党府政のもとで京都の地域経済は全国最悪の落ち込みです。京都府委員会は「京都経済再生の緊急提言」をはじめ、各分野の直面する問題で積極的な政策提起をおこない、商工会議所、業界団体、商店街に足を運び対話をすすめました。実は、当選した大西さんは、昨年の六月に経済提言で熱心に懇談した相手の一人で、当時は自民党員でした。その方が自民党を離れ、自民党の推薦・支持を受けないことを明言して候補者になって党と一緒にたたかい、市長に当選したわけですから、この一年の変化は劇的なものです。

反共偏見と誤解の壁崩れつつある

 二つは、反共偏見と誤解の壁が大きく崩れつつあることです。

 城陽市長選挙で相手陣営は、「赤い鉄クイで壊される」とか、しまいには日本共産党をがい骨にみたてた絵入りの法定ビラを配布しました。大西さんを支持してたたかった保守系団体の幹部は、こう反撃しました。「このひどい城陽市政をなんとかしようと、保守や革新の立場をこえ、大同団結してたちあがったのが私たちだ。それを共産市政とはなにごとか。大西さんは市民の代表だ、相手はどの党の代表か、相手は悪党の代表だ」(笑い)と。

 当面の最重点は半年後に迫った知事選挙、それと連動した参議院選挙です。新しい政治の流れをつくりだすチャンスにしたいと思っています。

 二つの選挙勝利で「日本の夜明けは京都から」、京都から政権への大波をつくりだし、二十一世紀の希望にみちた扉をひらくために全力をあげる決意です。(拍手

<=討論目次   次の発言者=>


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権:日本共産党中央委員会 
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp