2005年2月2日(水)「しんぶん赤旗」

杉浦官房副長官釈明の矛盾 井上議員突く

「モチ代」か ヤミ資金か

参院予算委


写真

追及する井上哲士議員=1日、参院予算委


グラフ

 日本共産党の井上哲士議員は一日の参院予算委員会で、小泉首相の出身派閥・森派の杉浦正健官房副長官が、派閥から寄付された「モチ代・氷代」計千五百万円(二〇〇〇―〇二年分)を自民党本部から受けたものだと修正報告した問題を追及。杉浦氏の言い分の重大な矛盾点を突き、自民党全体に横行するヤミ資金の実態を浮かび上がらせました。

 森派については本紙二〇〇四年九月十日付で明らかにしたように、モチ代・氷代を所属議員に支出しながら、それを一切政治資金収支報告書に記載していない派閥ぐるみの政治資金規正法違反の疑惑があります。

 ところが杉浦氏だけが自分の資金管理団体の収支報告で派閥からの寄付を記載し、指摘を受けると「勘違いだった。党本部からの政策活動費だった」と収支報告書を修正しています。

 井上氏は、その修正が事実なら二〇〇〇年にもともと党本部からの寄付としていた千三百万円に加え、修正分七百万円をあわせ計二千万円を受け取ったことになると指摘。ところが、党本部の収支報告書では計千六百万円の支出しか記載されておらず、四百万円の食い違いが出ること、〇一年も同様に四百万円の差が出ることをあげました。(グラフ参照)

 「なぜ党が支出した以上の金額を受け取れるのか。党本部が報告書に記載しないヤミ資金を配っていたことになるのではないか」と詰め寄る井上氏に、杉浦氏は答弁不能になり「調査中だ」と繰り返しました。

 井上氏は「派閥からモチ代、氷代が出ていたのか、それとも党本部からヤミ資金が出ていたのか、二つに一つだ。国民が納得のいく説明をする必要がある」と小泉首相に迫りました。

 首相は「政治資金規正法にのっとって政治家一人ひとりがきちんと処理すべきだ」とのべる一方、おひざ元の森派の疑惑にはまともにこたえず、聞かれもしない日本共産党の収支報告書の内容を持ち出して話をそらそうとしました。

 井上氏は質問後、記者会見し、首相の答弁に反論しました。




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