日本共産党

2003年6月26日(木)「しんぶん赤旗」

掃討作戦で米軍支援排除せず

イラク特措法案で外相

赤嶺議員が追及 衆院特委


 衆院イラク特別委員会は二十五日、小泉純一郎首相が出席して、自衛隊に米軍のイラク占領を支援させるためのイラク特措法案について総括質疑を行いました。この中で川口順子外相は、法案が定める自衛隊の活動について、米軍によるフセイン政権残党勢力などの掃討作戦への支援も排除していないことを明らかにしました。日本共産党の赤嶺政賢議員の追及に答えたもの。


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質問する赤嶺政賢議員=25日、衆院イラク特別委員会

 法案は、自衛隊がおこなう「安全確保支援活動」として、「国際連合加盟国が行うイラクの国内における安全及び安定を回復する活動」に対する「医療、輸送、保管、通信、建設、修理若しくは整備、補給又は消毒」の支援業務を定めています。

 赤嶺氏はこの「安全確保支援活動」について、米軍が「砂漠のサソリ」作戦と称して、最近も千人規模の軍隊を展開するなど、各地でフセイン政権残党勢力を掃討していることを指摘し、「こうした掃討作戦に対しても、自衛隊は支援するのか」とただしました。

 小泉首相は「掃討作戦が行われる地域は戦闘地域だから自衛隊は行かない」と答弁。赤嶺氏は、戦闘地域で活動する米軍が燃料補給のために、法案で自衛隊が活動できるとしている「非戦闘地域」に来た場合、自衛隊はその支援を断れるのかと重ねて追及しました。

 川口外相は「(支援して)よい場合とそうでない場合とある。米軍の掃討作戦がこの法案にもとづいて日本が行う支援の対象に該当するかどうかによって判断される」と答弁。掃討作戦のような米軍の軍事作戦に対しても、自衛隊の支援がありうることを認めました。

 赤嶺氏は「米軍の戦闘支援もできるというところにこの法案の核心がある」と強調しました。

 このほか赤嶺氏は、イラク現地調査の結果を踏まえ、医療や上下水道、電気の整備などの復興支援や農業生産の支援などには、「自衛隊を派遣しなくても、現行法で日本はたくさんのことができる」とのべ、法案の廃案を求めました。

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