日本共産党

2002年3月23日(土)「しんぶん赤旗」

有事法制は「戦争国家」づくり

運動を広げ阻止しよう

平和と人権守る決意新た

雨をついて中央集会に3500人

筆坂書記局長代行があいさつ【大要】


 「有事法制を許すな」「憲法九条を守れ」。二十二日夜、東京・千代田区の日比谷野外音楽堂で「有事法制は許さない!3・22中央集会」が開かれ、雨をついて三千五百人の声が響きました。政府が国会への提出めざして進めている有事法制の骨格が明らかにされた直後だけに、会場は緊迫した雰囲気に包まれました。


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「有事法制はゆるさない」とこぶしをあげる3・22中央集会参加者=22日、東京・日比谷野外音楽堂

 静岡県沼津市から参加した女性(62)は「私の人生で二度も戦争があってはならない。有事法制反対に残りの人生をかけたい」。大学生の鈴木一葉さん(19)=東京=は「有事法制が強行されたら、家や土地が取り上げられる。でも、知らない人が多い。危険な内容を知った人から広めていかなくては」。口々に、有事法制の強行姿勢をとる小泉内閣への怒りを語る参加者。舞台からの発言に「そうだ」の声でこたえました。

 全労連の小林洋二議長が呼びかけ団体を代表してあいさつ。国会情勢の報告をかねて日本共産党の筆坂秀世書記局長代行は、有事立法について「戦争国家体制」づくりがねらいで、防衛ではなく、侵略の論理にたっていると指摘し「二十一世紀を日本とアジアの平和の世紀とするためにたたかいぬこう」とのべました。

 連帯あいさつにたった航空安全推進会議の中川香書記次長は、有事法制で民間飛行機が戦争に動員されることをあげ、「『輸送の安全』という自分たちの仕事と結びつけ、有事法制は許せない」と訴えました。無所属の川田悦子衆院議員も連帯あいさつをしました。

 参加者は集会アピールを採択、宣伝、署名など急速に運動をすすめ、世論を高めることを確認。集会後、国会までデモ行進しました。

 集会には、日本共産党国会議員二十一人が参加。安保破棄中央実行委員会、国民大運動実行委員会、憲法会議、全労連、戦争法に反対する東京連絡会、2002年国民春闘共闘委員会、日本平和委員会の七団体が集会をよびかけました。


各団体から熱い決意表明

 二十二日、雨をついて開かれた「有事法制は許さない! 3・22中央集会」(東京・日比谷野外音楽堂)では各団体から熱い決意が語られました。

 会場をわかせたのは青年からの訴えでした。戦争反対を訴えてアメリカ・ワシントンでおこなわれる大行進に参加する学生の田村亜紀子さんが「テロ・報復戦争後、平和のとりくみが進んでいます。青年の未来、生活に直接かかわる有事法制は困ります。テロも戦争も、核兵器使用も絶対に反対です」と訴えると、「そうだ」「頑張れ」の声が飛びました。

 「けがした兵士を治療するとまた戦場に行って敵を殺してしまう」という看護師の訴えも共感をよびました。日本医労連の三村真理子青年協議会議長は「どうして命を大切にできないのでしょうか。私たち医療従事者は、人を殺すことにも殺されることにも絶対反対です」。

 日本出版労働組合連合会の石井一行書記次長は、「戦前、メディアに対する規制がかけられた立場からも、私たちは有事法制に反対です。その一点で全力でたたかう」と表明。憲法会議に参加する自由法曹団の篠原義仁幹事長はアフガニスタン調査団の経験を報告、「基本的人権と平和を守れの声を広げましょう」と呼びかけました。

 日本平和委員会の千坂純常任理事は、北海道、愛知県、大阪府などで運動が広がっていることを紹介。「アメリカは核使用も公言している。無謀な戦争法案を提出させてはならない」と力を込めました。

 


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