99、00年度決算に対する討論

八田ひろ子議員 参議院 決算委員会 2002年12月9日

 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました平成十一年度、平成十二年度決算外二件を是認することに反対、平成十一年度、平成十二年度国有財産増減及び現在額総計算書を是認することに反対、平成十一年度、平成十二年度国有財産無償貸付状況総計算書を是認することに賛成、内閣に対する警告案については賛成の態度であります。

 一括でございますので、それぞれ主な理由を述べて討論を行います。

 平成十一年度決算外二件に反対する理由は、不況の激化と財政危機の中で中低所得者への増税、ゼネコン型公共事業の大幅拡大、銀行への六十兆円の税金投入、弾道ミサイル防衛計画など国民の期待に逆行する無責任で破滅的なものであったからであります。

 平成十二年度決算に反対する理由の第一は、財政危機と環境破壊をもたらす無駄と浪費の巨大なゼネコン型公共事業や大銀行への公的資金投入などのばらまきを続けていることであります。ゼネコン型の大型公共事業が有効な景気浮揚策とならないことは今や明白であります。

 第二は、こうしたばらまきを進める一方で、厚生年金の支給年齢の繰延べや給付の五%削減に見られる年金の改悪、さらには医療費自己負担の増額など、国民に二兆円もの負担増を押し付け、国民の将来不安を増長させていることであります。

 第三は、世界第二の水準となっております我が国の軍事費を世界的な流れに逆らって一層拡大していることであります。SACO、沖縄に関する特別行動委員会関連など五兆円の軍事費は、アメリカの世界戦略への貢献を中心としたものであります。軍事費拡大は、平和外交が力を発揮している現在のアジアと世界の流れに逆行するものと言わざるを得ません。

 第四は、ばらまきの結果、平成十二年度末の国と地方の長期債務が六百四十五兆円となり、世界に例を見ない借金急増を押し付けていることであります。

 以上の理由により、平成十一年度、平成十二年度決算外二件を是認することに反対であります。

 次に、国有財産増減及び現在額総計算書について申し上げます。

 国有財産の純増加額には軍事費拡大による艦艇や航空機などの増加額が含まれており、また政府出資には大企業本位の大型公共事業の推進のための出資が含まれています。このような国有財産管理の在り方を示す本計算書を是認することはできません。

 なお、国有財産無償貸付状況総計算書につきましては、国有財産を公園、緑地等を使用する目的で地方公共団体に無償で貸し付けるものであり、制度の意義から全体として是認するものであります。

 最後に、内閣に対する警告案については賛成するものであります。

 以上で私の討論を終わります。


* 討論は、通例、採決に際して、賛否の違う場合、各会派がその態度と理由などを述べます。
   特に、反対会派が、反対の理由、法案の問題点について述べます。

*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります。


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