(電話サービスの)相互接続料等に関する決議案に対する意見表明

 宮本岳志議員 参議院 総務委員会 2002年11月18日

 私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されました緊急決議案に対する意見の表明を行うものです。

 電話サービスは、言うまでもなく国民生活に不可欠な基礎的通信手段であり、その料金に地域格差があってはならないものです。政府の電気通信政策の基礎となるべきこの認識が、本日、各会派の一致による決議によって改めて確認されることは意義深いものと考えます。そして、そのような電話サービスの性格にかんがみて、電話料金は国際電話よりも市内通話料金を、そして何よりも加入者基本料金の引下げを図るべきだと再三申し上げてまいりました。したがって、接続料の算定に当たっても、これが基本料金値上げにつながるものであってはならないことは当然のことと言わなくてはなりません。

 一昨年の五月十二日の参議院本会議で、現行の長期増分費用方式の導入を含む電気通信事業法の改正案が成立した際、これに反対票を投じた議員は、我が日本共産党の所属議員以外にただの一人もいなかったのであります。しかし、その当時から、これがユニバーサルサービスの確保を困難にし、事業者の設備投資を抑制するものであることは、既に周知のことだったのであります。そして、事業者間接続料の引下げが利用者料金の引下げに直結するかのような議論のまやかしも、私の質問の中で明らかにしていた点であります。このような長期増分費用方式は、当然速やかに廃止すべきです。

 日本共産党も共同提案に加わって衆議院総務委員会で採択された決議案は、接続料問題での日米協議に当たって、アメリカ側の要求に迎合せず、国益を優先した立場で臨むことを求めています。これに対して、ただいま提案された案文は、相互接続料の算定を適切な入力値で行えと言うのみで、残念ながらねらいが読み取れないものとなっています。また、私が昨年厳しく指摘をしたユニバーサルサービスファンドの問題点の修正を求める文言は、衆参とも今回は見送られることになりました。

 本決議案は、以上のように不徹底、不十分な点を持っているものですが、政府が進めてきた誤った電気通信事業政策に一定の反省を求めるものとなっており、賛成の態度を取ることを申し添えて、意見表明とします。


* 討論は、通例、採決に際して、賛否の違う場合、各会派がその態度と理由などを述べます。
   特に、反対会派が、反対の理由、法案の問題点について述べます。

*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります。


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