知的財産基本法案に対する反対討論

 西山登紀子議員 参議院 経済産業委員会 2002年11月26日

 私は、日本共産党を代表して、知的財産基本法案に反対する立場から討論を行います。

 反対理由を述べる前に、本日午前、ノーベル賞を受賞された小柴参考人ほか二人の方々から示唆に富む御発言と有意義な意見交換が行われました。それを十分生かさず、今、法案の採決を急ぐことは、議会制民主主義にもとるものであることも申し上げておきます。

 反対理由の第一は、知的財産の規定を広げてはいますが、産業競争力強化、企業化、営利目的に特化し、その創造、保護、活用は、財界の強い要求を内容とし、国民の権利、国民生活をないがしろにしたものであり、基本法の名に値しないからです。

 反対理由の第二は、大学の自治、学問の自由を脅かすおそれがあるからです。

 第七条で、意図的に基本理念の文言が外されたように、この法案は憲法の学問の自由が侵される危険性を示唆する重大な問題を含んでいます。質問で指摘したように、大学等の学術研究が、基礎研究や国民の幸せに寄与する本来の自由な研究の拡充でなく、国や地方の計画が押し付けられ、目先の市場化、実用化に特化し、健全な発展を阻害されるからです。

 反対理由の第三は、本法案には産業競争力強化の核となる物づくり基盤技術と知的財産の担い手である中小企業の位置付け、その支援の観点が欠落しているからです。金型図面の海外流出事件に見られるような、圧倒的に優位な地位を乱用しての多国籍大企業による中小企業の権利侵害の実態にメスを入れ、我が国産業競争力の基盤の危機的状況を打開する方策こそ求められます。

 反対理由の第四は、本法案は、国民財産の大企業への無償譲渡である日本版バイ・ドール制度の適用拡大、研究者の地位を不安定にする大学等における任期制の導入など、戦略大綱を実施するものとなります。日本版バイ・ドール制度をすべての委託研究に適用を拡大すれば、研究を産業支援の方向に加速することは、アメリカ型産業連携策の例からも明らかです。

 以上、問題点を指摘して、反対討論といたします。


* 討論は、通例、採決に際して、賛否の違う場合、各会派がその態度と理由などを述べます。
   特に、反対会派が、反対の理由、法案の問題点について述べます。

*委員会名、法案名等については、略称、通称等で記載している場合があります。


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