日本共産党

2004年12月23日(木)「しんぶん赤旗」

EUがチェチェン解決関与

独ロ首脳会談 ロ大統領受け入れ


 【ベルリン=片岡正明】ロシアのプーチン大統領とドイツのシュレーダー首相は二十、二十一の両日、ドイツ北部のハンブルクとシュレスウィヒで会談しました。欧州連合(EU)とドイツがチェチェン紛争解決に関与する提案に対し、プーチン大統領はこれを受け入れる用意があると表明しました。ロシアはこれまでチェチェン問題を内政問題として国際的な仲介はいっさい拒否してきました。

 また、ウクライナ問題で、プーチン大統領は会談後の記者会見で、ウクライナ大統領選挙で親米派のユシチェンコ氏が当選したとしても「問題なくやっていける」とのべました。

 チェチェン問題での提案はドイツ政府などが外交チャンネルを通じてしていたものです。シュレーダー首相は「ドイツとEU、ロシアはチェチェン問題の共同の解決に努力する」と語り、「政治的解決が一面であり、社会的環境を整えることが別の面だ」と説明しました。

 ただし、どのような関与、仲介になるのかは公表されておらず、不明な点があります。ドイツ側によると、対テロとのたたかいを進めながらも民主主義を規範としたロシア・チェチェンの和解をはかるものですが、ロシア側はカフカス地域への経済復興支援として、限定的に理解する姿勢です。大筋合意後に今後、具体的に何をするのかは詰めの交渉がおこなわれるものとみられます。

 会談後の記者会見でプーチン大統領は「チェチェンでは戦争は終わっているが問題は多くある」とのべました。ロシアでは北オセチアでの学校テロ事件などチェチェン独立を叫ぶ武装ゲリラのテロ事件が相次いでいます。

 一方、シュレーダー首相は戦後六十年にあたる二〇〇五年に「ナチスと戦争という過去の最悪の出来事が繰り返されないよう独ロは協力していく」と強調。五月にロシアでおこなわれる六十年記念式典への招待を受諾すると語りました。

 また、二〇〇五年からのロシアの対独債務返済や青年交換プログラムで合意しました。



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