2004年12月21日(火)「しんぶん赤旗」
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日本共産党国会議員団・水俣病問題プロジェクトチーム(責任者・仁比聡平参院議員)は二十日、熊本県水俣市で、水俣病患者らの要望を聞き取り調査しました。調査には、仁比議員、赤嶺政賢衆院議員(秘書)らが参加しました。
水俣病関西訴訟の最高裁判決で国の責任が明確にされたことを受け、水俣病問題の全面的な解決をめざしていこうとおこなわれたもの。水俣病被害者の会全国連絡会(橋口三郎幹事長)、水俣病患者連合(井島政治会長)の二つの被害者団体と懇談しました。
橋口氏は、患者団体の申し入れに、謝罪は口にするものの頭も下げない環境大臣の態度を批判し、「責任をどう受け止めるかがカギ。ただちに何らかの措置をとるべき。救済のための法律を作ってほしい」と訴えました。患者連合の高倉史朗事務局長は「国の責任が明確にされたことで名乗り出やすくなった。せめて医療費だけでもという人が多い」と述べました。
県が出した対策案についても評価できるとの声も出されました。
意見聴取に先立ち、水俣病患者の治療や研究に携わっている水俣協立病院の高岡滋・総院長から水俣病の症状や問題点について聞き取りをしました。高岡医師は、三十六年以上の長期大量汚染であることや、発生した被害にふさわしい十分な調査がされてこなかった特異性などを説明しました。