2004年12月15日(水)「しんぶん赤旗」
政府は十四日、各省庁、自治体や民間機関(指定公共機関)に義務付けている戦争協力計画(注)の作成の際に、基準となる「国民保護に関する基本指針」の要旨を公表しました。
発動される事態として、(1)着上陸侵攻(2)ゲリラや特殊部隊による攻撃(3)弾道ミサイル攻撃(4)航空攻撃(爆撃)―を設定。核攻撃を受けた場合も想定しています。
「指針」は、これらのケースで各省庁、自治体、指定公共機関がとるべき措置を提示。核攻撃の場合では、避難の仕方や、救護班の編成などの態勢整備について詳述しています。自治体と自衛隊について、「平素から連携体制を構築」「共同の訓練の実施等に努めるものとする」とし、平時から自治体が自衛隊とともに“戦時体制”を整えることを求めています。
このほか、警報内容の速やかな放送(NHKや民放などの放送事業者)、臨時回線の設定(NTTなどの電気通信事業者)、救急患者の搬送体制の確保(日本赤十字社などの医療事業者)、旅客誘導などによる秩序の維持(鉄道、トラック、バス、海運、航空各社などの運送事業者)、物価統制(自治体)などの措置も求めるなど、戦時体制をしくものです。
先に政府が閣議決定した「防衛計画の大綱」も、「本格的な侵略事態生起の可能性は低下」と指摘。想定した事態になりうるのは、米国が日本を足場にアジア太平洋地域で軍事介入した場合です。指針にもとづく計画づくりは、米軍の戦争を、自治体、民間をあげて支える態勢づくりにほかなりません。
政府は、関係者から意見を聴取した上で、来年三月に閣議決定する方針です。
(注)戦争協力計画…「国民保護法」にもとづく「国民保護計画」と「国民保護業務計画」。