日本共産党

2004年12月14日(火)「しんぶん赤旗」

全国青年大集会

プレ企画 4つのテーマで交流会


 全国青年大集会に先立って十二日午前、プレ企画「要求実現全国学習・交流会」が東京都内で行われました。プレ企画では▽悩みの背景―社会と政治を考える▽社会を動かす運動を▽職場の不満、変えたい思い▽やりがい、働きがい―の四つのテーマで交流会が開かれました。


社会と政治を考える

将来にかかわる問題

写真
社会と政治を考える分科会=民青会館

 長時間労働で働く労働者、フリーターの青年が語り合った「悩みの背景―社会と政治を考える」。冒頭、日本共産党の小池晃参院議員が国会での論戦も紹介しながら、「仕事に就けない青年が増えることは問題だと、政府自身も認めざるを得なくなっている。きょうのテーマは、日本の将来にかかわる重要な問題だ」と、エールを送りました。

 大阪の公務員の女性は、「給与は5%カット、人員も五年で13%減らすという。先輩も忙しくて相談にのってもらえず、仕事も終わらない。仕事が見つからない若者と、どうしたら一緒に活動できるか、組合で考えている」と打ち明けました。

 派遣労働者としてホームヘルパーの仕事をしているという兵庫県の男性は、「時給は千二百円だけど、仕事がない日が多く、月収が五万円のときもある。若者の雇用を増やしてほしい」と発言。長くフリーターをしていたという女性が、「いまの学校に入ってから、社会の仕組みを学んだ。フリーターのときは、自分が悪いと思ってた。中学・高校と競争社会で生き残れず、自分はだめだと思わされている人たちが多くいる」と語ると大きな拍手が起こりました。

 千葉市からきた女性(25)は、「夢だった仕事は、いじめがひどくてやめた。自分がいけないのかと悩んだ。きょう参加して、一人じゃないと思えた」と話していました。

やりがい、働きがい

集会で仲間見つけた

 「やりたいことが見つからない」「働くってどういうこと」などの青年の悩みを持ち寄ろうと開かれた「やりがい、働きがい交流会」。百五十人以上が参加し、「大学四年だけど、何をしたいのかわからなくなった」などの悩み、労働経験を語り合い、「ここには仲間がいる。あきらめないでがんばろう」と交流しました。

 長年、教育や労組活動に携わってきた三上満さんがアドバイス。今の日本社会は働くことの誇りを持ちにくくなっているが、人間らしく生き、働ける世の中や職場をつくる運動のなかで一人ひとりが主人公となれる―とのべました。

 新潟県中越大震災の復旧に携わってきた国土交通省の労働者は、「今は全体の奉仕者として働く誇りを感じている」と発言。家電量販店で働くなかで「もっと学びたい」と職業訓練校に通い、今はIT業界で働いている派遣労働者は、働きがいとともに派遣労働の大変さを語りました。関西の大学生は、民青同盟のなかで「働くってどういうこと」と学びあった経験をのべました。

 何度も職場を首になったという女性は、「私は社会に必要のない人間ではないか、自分を消してしまいたいと思っていた。でも集会に参加して一人ではないとわかった」と声をつまらせながら発言。大きな激励の拍手に包まれました。

社会を動かす運動をつくろう

行動すれば改善できる

 「社会を動かす運動をつくろう」分科会では、各地で行動する青年が次々に報告しました。

 寄せられたアンケートを紹介した「横浜働く青年サポート委員会」の代表。何度就職試験を受けても就職できず、「自分は最低の人間だ」と落ち込んだ青年や、希望のシステムエンジニアになったのに、一週間ぶっ通しで家にも帰らず仕事をして体調を崩し、「二度とこの仕事はしたくない」といっている女性など「働きたいのに働けない」「仕事を辞めざるをえない」実情を語りました。

 京都の民青同盟の代表は、昨年につづき厚労省に青年の雇用問題で要請したことや街頭労働相談活動を報告。「市議会、府議会に働きかけていきたい」とのべました。

 東京・港区の「リーマンズネット」の代表は、労働組合もなく、毎月次々にやめていく職場の状況を変えたいと、有志で話し合い、「ノー残業デーをつくりたい」などの要望がだされ、スポーツ交流も始めていると報告しました。

 愛知県の民青同盟の代表は、不安定雇用で働く青年の「健康診断をうけられるようにしてほしい」という声にこたえたいとのべました。

 岐阜県から参加した医療事務をしている女性(28)は、「行動すればいろんな改善がかちとれるんですね。岐阜でも行動を起こしていきたい」と話していました。

職場の不満、変えたい思い

困ったときは労組に

 「職場の不満 かえたい思い交流会」では六十人を超える参加者が、現状や思いを出し合いました。

 ケーキ屋で働いていた大阪の女性は「クリスマスの時期はすごく大変。深夜二時から三時まで働いていた。店からは『帰らない方が悪い。早くつくってから帰れ』と言われていた」と報告。女性は「お客さんに喜んでもらいたいのに、そんな状態ではスポンジはボサボサになり、いい商品はつくれなかった。最後は病気になって仕事を辞めることになった」と話しました。

 東京でマッサージの仕事をしている女性は「お客さんの来店する時間が遅くなってきており、自分が時間を合わせなければいけないので、追いつめられてしまう。派遣社員として働く友人も残業しなければ生活できないと言っている。趣味の時間も持てず、視野も狭くなってしまう。社会の矛盾を感じます。だからこの集会に来ました」と力を込めました。

 首都圏青年ユニオンの名取学さんは「首都圏青年ユニオンでは青年の要求をもとに数多くの交渉をしています。交渉したみなさんは『相手に対してきっちりと、声を出せてよかった』と言います。困ったときには自分の地域の労組や全労連に連絡してほしい」とよびかけました。



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